ダークヒーロー なんて申しますと、その意味は主人公のその人気を食ってしまうくらいの

存在感を有している敵役でしょうか。

古くは

まさに主役のキカイダー以上に愛されたハカイダー。

そしてその影響を受けているだろう

仮面ライダーなんちゃらの敵役ジェネラルシャドウ。

その支持を得る理由には悪ながらスタイリッシュで美学が有る点ではないかと。

そして悲哀。

 

「ジョーカー」

観てまいりました。

バットマンの敵役で今までも多くの作品で名優らが演じてます。

゛ピエロのメイクをしたサイコ野郎゛なんですが、大ヒットだという本作では

何故そんなダークヒーローが生まれたかを描きます。

生い立ちとそれによる物理的傷害により得た病への社会の無理解が

現実社会での多くのニュースとクロスオーバーして胸苦しい。

演ずる役者も見事。

主役はパントマイムの技法で奇異な体型を魅せますし、脇役の的確さも

いい。

 

流す涙を垂れるピエロメイクで表現するのは

きっと和田アキ子をオマージュしたに違いない。ニヒヒ

 

ネタ的には想像の遥か上を行くというモノではありませんでした。

荒木一郎「青いジャングル」などでも唄われる 気狂いピエロ などが

狂気のピエロメイクと悲哀ってもう対のような感じですから。

 

ただ原作・素材・役者を生かすも殺すも脚本次第だと思いますが匪石的には

満点だったと。この手にありがちなしつこさが無くテンポが良かったです。

続編が無いコトを祈ります。