国民的〇〇という言い方は好きじゃないんですがー

「男はつらいよ」フリークの匪石にとって今年末に公開されるという新作には

一抹の不安があるのです。

まずは渥美清ありきの世界観であるということ。もぅ彼はいないんですから。

そして「家族はつらいよ」などで感ずる山田洋次監督の感性の現在。

゛あの味゛が今更出せるのだろうかー

この度NHKドラマで始まった「少年寅次郎」を観ましてその不安は少々晴れました。

「あのまんま」を期待する必要はない。

48作まで作られ構築されたワールドに続編が加わるのでなく

寅次郎という人間は、彼を育んだ葛飾柴又、時代はなんだったのかという補完でも

十二分に楽しめそうです。例えるならマーベル映画みたいに。

生みの母井上真央、いいオンナになりましたね。和のテイストがあります。

寅の語りでしか知らなかった親父を演ずる役者は 柴田恭兵と小林薫 を足して割った

ような顔してます。ひょっとしたら出世作になるかも。

今作を観ておきますと本編で寅が生みの親である ミヤコ蝶々 に会いに行く件が

改めて楽しめそうです。