てつそうです。

いつも、
いいね、やフォローを
ありがとうございます。 
とても、励みになります。

こちらは、
肺がんステージ4の自分が、
がんと診断されるまでの、
生活と、その心の変化を書いています。

未熟なところも多いかと思いますが、
あたたかく見ていただけましたら、嬉しいです。






10月4日
いよいよ、
検査の結果を病院へ聞きに行く日なった。

肺がんか…
サルコイドーシス(難病)か…

そのどちらかが、
今日、わかる。

緊張が走る。

病気に合格不合格も無いのに。

不安と緊張が交じる。


午後から、
妻と0歳娘と一緒に病院へ行き、
受付を終えると
しばらくして診察室へ呼ばれた。

あの奥の、診察室だった。

自分『…失礼します…』

中に入ると、
先生と、
初めて会う看護師さんが、2人いた。

空気重め。

廊下の空気と全然違う。


先生『この前は検査お疲れ様でした。
   体調の様子はどうですか?』

自分『おかげさまで、娘の運動会見ること
   できました』

挨拶を兼ねた体調の話を少しした後、

先生が
一呼吸置き、ゆっくりと話し始めた。

先生『…結論から言いますね。』

自分『…はい!』

先生『…結果は、肺ガンでした。』


自分『…はい。』






すごい沈黙。


そこにいる人が全員静まりかえり、
時が止まったのか?
と思える位、長く感じた。


いや、実際、止まってたかもしれん。




誰も、何も、声を出さない。






沈黙が何分か続いた。



告知って…こんなんなん?



最初に声を出したのは、妻だった。

妻は、泣いていたと思うが、
すぐに気持ちを切り替えてた。

目が潤んでる。

そうだよな。
気丈にしくれてたって、

それが、
平気だとは限らない。

胸の抱っこ紐には、
まだ0歳娘がすやすや眠ってる。

妻は、トントンとあやしながら、
話し始めた。

話し出す前、
少し、アイコンタクトがあった。

妻 “…聞いてもいい?”

自分『いいよ』

妻『先生、遺伝子療法…というのは、
  可能でしょうか?』


先生も、
ちょっとびっくりした顔してるぞ。

ですよね、
僕も、妻のサポート力には
いつもびっくりしてますから。

先生『遺伝子療法も可能性にはあります。
   肺がんに関しての治療法のひとつで、
   適合すれば可能性あります』

そう言われた。


妻はすでに、肺がんを疑っていた。

この結果が出るまでに、
すでに、いくつかの本を購入して、
治療について調べ始めていた。

いくつかの書籍の中で、
妻が参考にしていたのは

刀根剛さんという方が執筆された
【僕は、死なない】という書籍だった。

同じ世代の、同じ肺がん。

妻は、その本に縁を感じて、
購入し読破していた。

先生『適合検査してみますか?』

妻『ぜひ、してください!』

先生『わかりました。それでは、
   こちらに同意書を…。
   …それで、これからのことですが…』

自分『はい。』

先生『これから、より詳しく調べていきます。
   最初にできたガンは、おそらく胸のここ…』

先生はCT画像の心臓近くの部分指して、
病状の説明をしてくれた。

先生の読みでは、心臓の裏の方。
そこが原発である可能性は高い、と。

また、
これから全身のガンの状態を調べる
それらの検査が必要です、と。

右の鎖骨のしこり。
だんだん大きくなってた。

それも…。

リンパから採取した組織でガンだとわかった。

なら、

リンパにはもう…。


転移してる。

まだはっきりしてないけど。
おそらく…。



妻はこのとき、
リンパへの転移は疑ってた。
切除による治療は、
できない可能性が高い…と。

癌だ、とわかっただけで、
まだ病状は出ていない。

それは、これからだ…。


肺がんです、と
実際に聞くと、やはりがく然とした。

覚悟はしていた、
受け入れ始めてた、

でも…

想像している覚悟と、
実際に医師の告知とは…

やっぱり、重みが違う。

癌か…

癌…なんや…。



なんで…
なんでやったんやろうな…。

散々悩んで、不安だった心。

落ち着いてきたと思ってたのに、

また、
なんで…が、吹き出してくる。




でも、
もし、
遺伝子適合審査に適合すれば、
自分達のやりたかった治療法が出来る。

僕たち家族にとって、

一欠片の希望でもあった。