今の工場に勤めて25年。


夜勤も残業もある、

地元の工場で仕事をしてきた。


熱さ、寒さもあったけど、

仕事のうちと思って我慢して、


会社にとって利のある人材であれるように、

仕事してきた。


自分なりの信念や理念、

仕事に対する理想もあって、

その心も大事にしてきた。


効率を大事にしてきてし、

不良品を作っても平気な仕事はしたくなくて、


記録に残るくらいの、ミスのなさで

製品とも向き合ってきた。


だからかな。

それまでいろいろな痛みがあっても


『重いものを持っている筋肉痛だ』とか、

『最近寝不足でしんどいんだ』とか。


思って、自分の体の悲鳴に

心を向けてこなかったんだと思う。


体のどこかは痛い状態で。

無理をして

仕事に行き続けていた。


2023年9月8日の夜勤の作業中。


突然、左の胸に

今まで経験した事のない痛みが走った。


立っていて全身の毛穴から、冷や汗が吹き出て、

記憶が少しずつ薄れていく感覚になった。


倒れそうだった。

記憶も飛ぶほど、眼の前がぐらついた。



すごい痛みだった。


生きてきて、今まで味わったことないほどの、


経験したことない、激痛。


激痛過ぎて、記憶もとんだ。



『こんな所で倒れるわけにいかない…!』と 

必死だった気がする。

だから、

それでも立ち続けてはしていたが、

ほとんど覚えていない。


まさに『必死』だった!


時間にして20分くらい続いたか?

胸の痛みは少しずつ収まっていったが

立ち続けた間の記憶はほとんどない。


自分は、あの時

どうやって仕事してたんだろうか?

出来てないだろう。


あの時間の間、

体は動かしてた気がするけど…

よく耐えたな、と思う。


切削油でベタベタの床に倒れ込む?

ありえねぇ!!

って、

それが意地になってた。


倒れたら、

意識もなくなる気がしたし、

ベタベタの中で死ぬとかありえないだろ!


だから、必死だった。


今思い返しても、

このときこそ自分の、

九死に一生を得る、だったかもしれん。


休憩時間がきて、休憩に向かう途中、

職場のメンバーからかけらた言葉を

今でも忘れられない。


『顔がものすごく青ざめてますけど、

何かありましたか?』


同じ作業場のメンバー2人から、

同じような声掛け。


そんなに?

自分ではやり過ごした…!って

意識戻ってきた…!

って、思ってホッとした所やったから、


すごい心配な顔をしてるメンバーをが、

印象に残った。


ただ、その時は、

胸の痛みは無くなっていたので


『大丈夫ですよ』軽くと答えた。