ポニーフィールドあみ・子どもたちの自由な自然体験をつくる

 

 

 

先日、久しぶりに阿見町君島にある「ポニーフィールドあみ」を訪ねて、運営する荻原昇二さんといろいろ話をしてきました。

 

荻原さんは、栃木県鹿沼市ご出身で、千葉大学卒業後公益財団法人ハーモニィセンターで、子どもたちの自然体験キャンプスタッフを経て、独立、東日本大震災後の2012年に阿見町君島の現在地を借りて「ポニーフィールドあみ」を立ち上げたということは、前回のブログでご紹介しました。

https://ameblo.jp/sougousenryaku/entry-12571060482.html

 

4頭のポニーを、幼稚園や保育園、さまざまなイベントなどで、子どもたちに触れ合う機会をつくっているほか、「ポニーフィールドあみ」での合宿体験キャンプを開催しているのですが、今年はコロナ禍の影響を大きく受けて、開店休業のような状況になってしまったということでした。

 

それでも、最近では、親子でポニーフィールドにやって来て、ポニーと遊びながらさまざまな体験をするという機会が少しずつ再開してきたようです。

 

荻原さんとは、地元の小規模特認校・君原小学校のことについて、意見を交換してきました。阿見町で出会った中では、子ども達の教育にもっとも関心のある大人のお一人ではないかと思います。

 

荻原さんとやり取りした意見は、以下のようなもので皆さんにも共有していただければ幸いです。

 

「教育を経済やスポーツと同じような物差し・・・例えば大きくて強いものが勝つ、とか・・・で測って行き詰まって来たのが近代先進国の教育で、その行き詰まりに対して、そもそも家族や地域近隣といった、人が実際に生きていく社会には学校のような同年齢の大集団での競争原理ではなく、多種多様な人間の共存原理が必要で、それを学ばなければ個々の幸せが全体の幸せにつながらない。競争では人は伸びない・・・というようなのが教育先進国、子供の幸福度上位國の基本的理念になっており、最先端の北欧やオランダなどは3学年混合20人編成のクラス・・・日本の複式学級と同じような・・・が積極的な意味で公立学校に取り入れられたりしています。」

 

「そういった知見を持つ外国の人が君小を見たら、『こんな学校が日本にもあったのか』と驚き、讃えるかもしれない。そういう物差し・価値感を、一度議員の皆さんも町長も教育長も、しかるべき講師など読んで学ばなければだめだと思いますね。」

 

「サッカーの素人が集まって子どもチームを強くしようというならともかく、公的な教育機関の性能を上げるためにはしつかりした知見に基づいた方向性を共有することが必要かと思います。大学の先生などに、現場をしっかり視察してもらって、評価と展望をもらうとか、絶対必要だと思います。」

 

「これからの急速な人口減社会では、危機に弱い都市集中の勝ち組社会ではなくIT技術に情報や教育や食料生産(農業)の下支えをしてもらいつつ、小中規模の地産地消型の住みやすく子育てしやすい地域社会があちこちに点在するような形にして行かないと、国家的にも立ち行かないのではないかと思いますが、阿見町に残る広い農地と自然はその可能性を支える死守すべき財産で、さらにそこに中身の濃い教育を行う学校も残るとなれば、次世代次々世代への大きな貢献になる・・・そのくらいのスパンで考えるべきことだと思います。」

 

「君小では、ごくわずかの先生を除いてみなさんいつもゆとりのある立ち居振る舞いでしたし、我が子がクラスでよそ者扱いで爪弾きに合った時も、校長教頭担任の皆さんと率直な話しができ、即座に用務員さん含めた全職員に情報が共有され、翌日から当該クラスのこどもたちを職員全員がよく見、何気ない声かけや対話を増やし、全体の雰囲気を変えることでいじめがなくなるように動いてくれました。結果、3、4ヶ月続いていたシカトが半月足らずで消えました。これも、大規模校ではかなり難しい対応とスピード感です。」

 

などという実際の体験やこれまでかかわってきた経験を、阿見町でも生かす道があることを祈っています。