家族制度に侵された日本 | 相談屋にゅうのブログ

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政治経済関連の他、憲法、民法など法律をのことを語って行きたいと思います。

先日、女性の再婚までの期間が不当であるという訴えと一緒に、婚姻したときの夫婦別姓についても同時に最高裁で審議され判決が出ました。

再婚期間に関しては、今まで6か月という不当に長い期間は改善され、とりあえず100日間と言う判断がなされましたが、夫婦別姓に関しては、家族と言う制度に合理的な理由があるということで、却下されました。

明治以降100年程度の文化に伝統とかおかしな話ですが、日本では基本「家族」という結びつきの思想が強いようです。
同性結婚にもみられるように、日本と言う国は、男女が「結婚」し、「子供」を作ると言う押しつけがましい文化があり、それに反する人間は否定される、と言う感じが今でも少なからず残っています。

このように、日本は基本「家族」間で物事は処理するように推定され、いわゆる刑法第244条第1項親族間の窃盗罪免除もこれにあたるものです。
その他、今でこそさすがに厳しくなりましたが、児童虐待・DVもつい最近まで放置されてきた実情があります。
介護も家族任せ子育ても家族任せニート問題も家族任せ貧困ですら家族任せ、なんでも家族任せです。

この間ニュースでソマリアはいわゆる身内である「族」集団がいて、犯罪や事故など後処理や賠償を族の代表が話し合って解決すると言ったものでした。警察も介入しないほどだそうです。

一見、族同士が話し合って平和的、と言う感じですが、同族から排除されたら行先のない、いわゆる村八分のような恐ろしい状況です。

ソマリアは紛争もあり、まだまだ発展途上国だから家族と言うものに頼らざるを得ないのはわかりますが、世界有数の先進国である日本が、未だ「家族のことだから」で済ましている光景を見ていると、本当に情けなくなります。