■労働条件の通知■

おはようございます、東京都府中市の社会保険労務士飯田弘和です。

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【チェックポイント　その２６０】

御社では、労働条件の通知、きちんと行っていますか？

【解説】

働き方改革に関連して、いろいろな法令が改正されています。

その中で、あまり話題になっていませんが、今年の4月1日から「労働条件通知書の電子メール等による提供」が可能になりました。

労基法15条では、労働契約の締結の際には、労働条件を明示することを義務付けています。

有期雇用者の契約更新時にも明示が必要です。

そして、施行規則において、明示の方法として、書面の交付が定められています。

しかし、この施行規則の一部改正により、労働者が希望した場合には、FAXや電子メール等での明示が認められるようになりました。

労働条件として明示しなければならない事項は今まで通り変わりません。

すなわち、以下の事項です。

① 労働契約の期間

② 就業の場所、従事すべき業務

③ 始業終業時刻、残業の有無、休憩時間、休日・休暇等

④ 賃金の決定・計算・支払方法、賃金の締切日・支払日

⑤ 退職に関する事項（解雇の理由を含む）

また、パートタイム労働者を雇い入れる際には、上記のほかに、「昇給の有無」「退職手当の有無」「賞与の有無」「相談窓口」の4つの事項について明示しなければなりません。

この4つに関しては、以前から、文書の交付以外にも、労働者が希望した場合には、FAXや電子メールでの明示も可能でした。

今回の労基法施行規則の改正で、すべての労働条件について、文書だけでなく、FAXや電子メール等での明示ができるようになりました。

そもそも、雇入れ時に労働条件を明らかにするのは、労使のトラブルを回避するためです。

労働者が、自らの働く条件について納得した上で、働いてもらうためのものです。

ですから、法律や施行規則に定められたもの以外でも、働く上で伝えておいた方が良いと思われる事項については、明示しておくべきです。

また、できる限り具体的にわかりやすい表現を用いることで、会社と従業員との認識等の違いが生じないよう心掛けたいものです。
労働契約の最初の時点でボタンの掛け違いが起きれば、その後の労使関係がうまくいくはずがありません。

従業員のパフォーマンスも上がらないことでしょう。

そういった事態を未然に防ぐためにも、労働条件の明示については、しっかり行っていきましょう。

以上を踏まえて、改めてお聞きします。

「御社では、労働条件の通知、きちんと行っていますか？」

働き方改革に関連する解説については、私もかかわっているこちら（↓）のコラム集がお勧めです。

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発信者プロフィール

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　　　　　社会保険労務士　　飯田弘和（いいだひろかず）
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