■ 出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金

おはようございます、東京都府中市の社会保険労務士 飯田弘和です。

 

 

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【チェックポイント その440

育休給付金支給の遅滞

 

今年の4月から、育休等に係る新たな給付金制度がスタートしています。

一つは「出生後休業支援給付金」、もう一つが「育児時短就業給付金」です。

「出生後休業支援給付金」とは、育休等を14日以上取得した労働者に対し、すでにある育児休業給付金等にプラスして、最長28日分の給付金を支給するものです。

「育児時短就業給付金」とは、2歳未満の子を養育するために時短勤務した労働者に対し、賃金の低下を補填する目的で支給される給付金です。

 

これらの新たな給付金制度が始まったせいで、今までは申請から2週間程度で支給決定していた「育児休業給付金」が、現在、申請から支給決定までに2か月ほど掛かっています。

(全国でこのような遅滞が生じているかは不明ですが、少なくとも、東京では、上記のような遅滞状態が続いています)

要は、給付金の申請の数が多すぎて、支給決定のための審査が追い付かない状況が続いています。

これは、厚生労働省にはマネジメント能力が無いことを現しています。

 

新たな業務が増えた場合、それを今までの人数で処理するとすれば、今ある業務の一部を削るか、一人当たりの労働時間(残業)を増やすか、一人当たりの労働生産性を上げるしかありません。

それが出来なければ、労働者数を増やすか、アウトソース等する必要があります。

厚生労働省は、これらのことが何もできておらず、ただ漫然と、今までの体制のまま業務を増やしただけなのでしょう。

 

結局は、国が育休取得を増やすための政策を次々と講じたことが、育休取得者の不便・不利益につながっているのです。

育休の給付金が申請から2週間程度で支給されるつもりで、育児休業中の生活設計を立てていた労働者にとって、それが2か月に延長されれば、伸びた1か月半の生活費をどう工面するか、狂いが生じていることでしょう。

行き当たりばったりの政策、行き当たりばったりのマネジメントにより、結局は、国民が不便や迷惑をこうむる結果となっています。

 

ちなみに、この新たな給付金ができたことで、それを申請する事業主にとっても、事務負担が増えています。

それは、会社にとって、コストの増加、利益の圧迫につながります。

 

ただ、すでに制度はスタートしてしまっているので、今後、御社の従業員から育児休業の申し出等があった場合には、給付金の支給決定にはかなりの時間を要する旨を伝えておいた方が良いと思います。

支給が遅いことを会社のせいにされたり、労働者の生活が困窮することも考えられ、それが労使間のトラブルになる可能性も否定できません。

 

参考までに、申請の進捗具合については、以下の東京労働局のHPから確認することができます。

https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/hourei_seido_tetsuzuki/koyou_hoken/densisinsei.html

 

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■ 従業員の引抜行為

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【チェックポイント その439

従業員の引抜行為

 

幹部社員が、在職中に同業の会社を立ち上げ、従業員を引き抜いた場合、損害賠償請求が認められる可能性があります。

在職中に、転職予定先の会社へ従業員を引き抜いた場合も同様です。

在職中であれば、職務専念義務や会社への誠実義務があるので、これらに反する引抜行為は、社会通念上の相当な範囲を逸脱したものとして違法となる可能性があります。

もちろん、引抜く労働者の地位や人数、引抜の態様方法等によっても異なります。

地位の高い労働者や多数の労働者を引き抜く場合、会社に及ぼす影響は大きくなり、不法行為が成立する可能性が高まります。

また、引抜きを行う者の現在の会社での地位が高ければ高いほど、高度の誠実義務が課されるので、不法行為が成立する可能性が高まります。

以上のように、在職中に引抜行為を行うことは、不法行為として損害賠償請求が認められる可能性があります。

 

しかし、退職した従業員による引抜行為は、誠実義務違反等の問題は生じないため、相当悪質な引抜きでない限り、損害賠償請求が認められることはありません。

 

引抜きを防ぐのは簡単ではありません。

有効な防止策も、正直、ありません。

せいぜい、事前に役員や従業員から、引抜行為を行わないことや競業他社へ転職しないこと、競業の事業を起業しないこと等の誓約書を取っておくくらいしかありません。

ただし、この誓約書を取ったからといっても、その効果は限定的であることをご承知おきください。

 

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■ スキマバイト利用の注意点

おはようございます、東京都府中市の社会保険労務士 飯田弘和です。

 

 

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【チェックポイント その438

スキマバイト利用の注意点

 

スキマバイトに係るトラブルが増えています。

スキマバイトとは、「労働者が、自分が働きたい時間帯に、短時間・単発で働くアルバイト」をいいます。

テレビCM等で見聞きした方も多いと思います。

スキマバイトのことを、スポットワークといったりもします。

 

ところで、スキマバイトであっても、労働基準法等の法律が適用されます。

そこで問題となるのが、いつ、雇用契約は成立するかです。

 

スキマバイトでは、多くの場合、採用面接など無しに、アプリ等から応募するとその時点で採用が決定します。

このような場合には、申し込み(応募)の時点で、労働契約が成立したと考えられます。

ちなみに、雇用契約は、申込者(応募者)である労働者とバイト先の事業所・会社との間で結ばれます。

タイミー、シェアフル等のマッチング事業者(スキマバイト事業者)は、雇用契約の当事者ではありません。

 

応募時点で雇用契約が成立するということは、その後に会社の都合で仕事をキャンセルする場合や早上がりさせる場合、労働基準法26条の「使用者の責に帰すべき事由による休業」として、休業手当の支払い義務が生じます。

休業手当は、給与支払い日までに支払わなければなりません。

当日の日払いであれば、その日に休業手当を支払うことになります。

ちなみに、日雇い労働の場合の休業手当ですが、一般の「平均賃金の60%」ではなく、「平均賃金の73%」となります。

 

また、スキマバイトであっても、通勤途中や仕事中のケガについては、労災保険が適用されます。

そのため、そのような事故が発生した場合には、会社は、労災保険の手続きを行うことになります。

 

スキマバイトは会社にとっても便利ですが、面接などを行っていないため、実際に来てもらわないと、どのような人物か分からないリスクがあります。

そのようなリスクも踏まえたうえで、会社は上手にスキマバイト・スポットワークを利用するようにしてください。

 

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