30年前の開業当時は土日休みの9:00-17:00まで受け付け。
東京で勤務していたときにそういう時間帯だったのと
あまり遅くまで診療したくなかったので
17:00に遅れてきた人はお断りしていた。
しかし、1日に5,6人という患者数が続いて
「これではやっていけない」と
水日休み、土曜診療に変更。
初めに採用したスタッフは
土日休み17:00上がりのままで
パートを増やして、土曜診療開始。
診療時間も徐々に延ばして
最長19時30分受付までやっていたことがある。
あいかわらず日中はガラガラ。
当時の、態度の悪いスタッフは、予約電話が来ると
「いつでもいいですよ。ガラガラですから」と
言っていた。
常勤のいる17:00までは5,6人
パートばかりの17:00以降が
20人近くという日が続いて
徐々に受付時間を短くしたが
18:00予約の人が20分遅れてきて
終わるのが19:00過ぎというのは
長い間続いた。
周りの会社の終業時間が遅いので
会社員はどうしようもないらしい。
勤務中に歯科医院通院は禁止されている
とのこと。
徐々に日中の患者数は増えていたものの
保険治療は採算があわないのは
どうしようもない。
18:00以降の診療をやめて
後かたずけを終えて
18:30で上がれるようになったのは
数年まえからである。
いろいろ設備を整えたり
自費治療導入のために
銀行からの借り入れをしたので
なかなか診療時間を縮小できなかった。
はじめから借り入れを返済することだけを
考えて、最小単位で開院していれば
もっと早く診療時間を短くして
休診日も多くできたのかもしれない。
私のところよりも田舎で開業した先輩は
はじめから保険診療だけにしぼって
医院経営をして、このコロナ騒動の
収まりかけた昨年年末で
余裕をもって閉院された。
私より10年前に開業して「よい時代」
であったこともあるかもしれないが
不採算といわれる保険治療でも
節約節税に努めれば、それなりに
経営できるものなのだ、と思われた。
ある程度、患者が来る地域のことだが。
「よりよい最新治療を、希望する患者に
届けたい」と思って診療してきたが
私自身が老境に入って、
「余計な設備投資をせずに保険治療で
地道にやったほうがよかったのではないか」と
いまさら迷いが出る。私の開業した地域では
保険治療では経営が成り立たなかったから
設備投資して自費治療を導入したが、
診療の質を落として
はじめから「安い早い痛くない」に徹していれば
もう少しなんとかなったのではないか。
地域性もあり、インプラントや矯正治療という
最新の治療は、地域の人にもスタッフにも
理解が得られにくい。
矯正治療では、初期の頃と患者層が変化して
健全な歯列ではない、審美的な「見た目の美しさ」
だけを求める患者さんを治療するのが
苦痛になってきた。
「いやいや、よい治療をすすめたきたからこそ
いまの患者さんが定着したのだ」という
自負もある。
地域の患者の求める治療と、自分が考える「よい
治療」の隔たりがいまさらながら苦痛のタネに
なっている。