認知症対策信託のパイオニア | 相場残日録(元相場師天の日記)

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プロの相場師「天」の引退後のブログ、残日録として記していきます。

今、家族信託のコンサルティングとそのシステムを提供する

スタートアップ企業にいます。

設立して2年のスタートアップ企業ですが

母体は、司法書士事務所 

その事務所自体は2009年設立

社長が、提携先の金融機関開拓のプレゼンによく使う言葉に

「家族信託は、2016年ころから浸透し始め

私たちは、その時から先んじて手掛けて

日本で、最も多くの家族信託をこれまで手掛けた事務所です。」

その、2016年

私が、それまでのビジネスキャリアをすべて捨てて

新しく、信託の仕事を始めた時期に重なります。

 

当時、司法書士の先生方は、認知症対策として有効な

家族信託(当時は民事信託という言葉が一般的だったかな)

を広めようと必死になられていました。

(うちの社長もその一人だったんですね)

しかし、何といっても 金融機関が 

家族信託に対して「冷淡」な姿勢

家族信託に必須な「信託口口座」を開いてくれる金融機関すら

全国に数えるほどでした。

 

そうした現状を目の当たりに

私が当時考えたことは

世間的に「信頼されている」のはやはり金融機関

その金融機関が「信託」のしくみを手掛ければ

認知症対策としての信託が世の中に広まるはず

その時の私は、

信託の財産を託される「受託者」が業者の

商事信託と

受託者が業者ではなく、親族や家族の

民事信託(家族信託) の区別はあまり意識していなかったですね

認知症対策として有効な財産管理のしくみは「信託」しかない

金融機関が、家族信託(民事信託)に冷淡であれば

金融機関が取り組みやすい

認知症対策としての「商事信託」を金融機関に広めよう

そうしたら、おのずから 家族信託(民事信託)も

認知度が広まるはず

 

そして、名もなき小さな信託会社で

私は、独力で

「認知症対策の商事信託」のパッケージ商品の構想を

まとめ上げ、それをその信託会社のオーナー会長に

商品化を進言しました。

その時の、そのオーナー会長の反応は

「そんな商品、売れるわけないだろう。

もしニーズがあっても

実績も何もない創業したての小さな信託会社に

お客さんを紹介する金融機関なんかあるわけないだろう」

とけんもほろろ・・・

しかし、そんなことに屈する私ではなく

「会長、この商品でうちの信託契約代理店になってもいいという

金融機関を見つけてきたら、商品化しますよ」

と 啖呵を切りました。

元気でしたね (笑) 

というのも、確信はありました。

高齢社会の進展で 認知症は社会問題化する

なぜなら、財産が凍結されるから

自分の財産が自分のために使えなくなる

その不安には、

信託のしくみしか有効な対策はない

であれば、社会のニーズは絶対あるはず

それをいかに 最初に利便性のある商品化するか

問題はそこだ

私は、認知症対策信託のパイオニアになる!

そう、信じて疑わなかった

その時はまだ、、、

 

それから、担当の西日本の金融機関に

必死にプレゼンを重ねました

その中で、福井の金融機関さんから

ぜひ一緒に商品化したいとお申し出が

私は、胸を張って 会長に

「約束でしたよね、商品化しますよ」

と言い放ちました。

その時のプレスリリースがこちら

私が書きました。

140120160705443770.pdf (minkabu.jp)

2016年7月22日ですね

プレスリリースから抜粋

「振り込め詐欺対策」「認知症・高度障害対策」「遺言代用的機能」を一つの信託商品で充足した商品は 他にありません。

『財産保全信託』が初めて実現しました。

遂に、認知症対策信託のパイオニアになった

自分に誇らしかったですね。

 

しかし、ここまででした・・・・・

この商品、採算ラインに乗る売り上げには程遠く

オーナー会長による

ビジネス打ち切りの鶴の一声!

そして、私は その信託会社を辞めました・・・

54歳の転職・・・そして福井へ | 相場残日録(元相場師天の日記) (ameblo.jp)

 

その後の展開は こちら

信託の伝道師として | 相場残日録(元相場師天の日記) (ameblo.jp)

少し抜粋

その後、福井に行き

大手信託会社と地方銀行との協働による業界初の

民事信託(家族信託)のビジネスモデルを作り上げました。

このビジネスモデルは大成功

その後たくさんの地方金融機関が導入し、

その数は地方銀行14行と信用金庫2行になりました

そのあと横浜に舞い戻り

今度は民事信託ではなく、地方銀行自ら信託の免許を取得

地銀では全国初の認知症対策の信託商品をリリース

ここ横浜以外でも

地方銀行の同種の信託商品の導入が相次ぎました

うちが使ったシステムベンダーさんが

うちのために開発した認知症対策の信託システムを

 他行に売り込んでいるというのも背景にはあります

私が書いた「信託約款」 は

今や 認知症対策信託商品約款の「雛形」 として

このシステムベンダーさん経由で 広まり

導入した金融機関さんたちの役に立ったことでしょう

ライセンス料ほしいくらいです (笑)

現状 なんと15行が導入しています。

抜粋終わり

 

まあ メディアとか どこにも私の名前は出てきませんが

認知症対策信託のパイオニア

そう 名乗ってもいいですかね (笑)

 

以上