梅雨明けです!暑いですね。
皆さまお変わりありませんか?
今日のフェブ散歩は、ちょっと前に観た映画の話しです。
その映画は、黒澤明監督の日本映画「生きる」の舞台をイギリスに移したリメイク版。
「生きる LIVING」です。


第二次世界大戦後のロンドン。市役所勤めの公務員である主人公は、ある日胃ガンに冒されていて、余命半年と知る。

「このまま一生を終えたくない。今の私に何ができるか」

そこで思いついたのが、たらい回しになっていた、公園造りに余生を懸けることだった。


脚本は、カズオイシグロさんです。

イシグロさんは、幼い時にイギリスに移住。10代前半の、子どもから大人になる頃に、映画「生きる」に出会い大きな影響を受けました。


イシグロさんは、黒澤映画の”何事も手柄が得られるからやるのではない。世界から称賛されるからやるのではなく、それが自分の成すべきことだからやる“そんな人生観に魅力を感じているそうです。


イシグロさんは、特に若い世代のことを気にかけています。テレビのインタビュー番組でこう話していました。


「自分が社会人になったときには、意味のある仕事がしたい。

自分の周りの社会を変えてゆきたいと思うもの。

しかし時がたつと、そんな夢の実現は無理だと思い、疲れて気力をなくし、世の中に恨みを抱くこともある。

でも自分のやっていることを意味あるものにして、充実した人生を生きる方法が見つかるはず。

そうすれば、空っぽの人生を素晴らしい人生へと変えられるはずです」



完成した公園で遊ぶ子どもたち。

1人ひとりのささやかな幸せを願ってしまいました。