営業職に求められる9つのスキル
営業職には、次の9つのスキルが求められます。
- コミュニケーション能力・交渉力
- ヒアリング力・傾聴力
- 課題発見力
- プレゼンテーション能力
- ロジカルシンキング
- トラブル対応力
- ストレス耐性能力
- マーケティング能力
- タイムマネジメント能力
それぞれについて解説するので、どこを伸ばしたらよいか考えながら読んでみてください。
1.コミュニケーション能力・交渉力
顧客と直接関わる営業職にとって、コミュニケーション能力は重要で、中でも交渉力が重視されます。
交渉力とは、自社の利益と相手の要求を踏まえたうえで双方が満足する着地点を見つけ、落とし込む力です。
交渉を成功させるには、顧客への提案の前に以下の4パターンで交渉戦略を計画しておく必要があります。
交渉戦略 | 概要 |
---|---|
顧客に譲歩してもらう | 当初の提案で合意してもらうために、価値を強調する |
顧客の要望や条件を取り入れる | 顧客の要望や条件に歩み寄り、双方が満足する着地点を探る |
自社が条件付きで譲歩する | 顧客の要望や条件を飲み、自社が譲歩する |
キャンセルする | 自社のリスクを踏まえて、取引をキャンセルする |
営業職は取引がどのような結果になるか予測しながら交渉戦略を立てる力が求められます。
2.ヒアリング力・傾聴力
顧客が抱える悩みや課題を聴き出し顧客が満足する提案をするためには、顧客の声を聞くヒアリング力(傾聴力)が大切です。
ヒアリングでは、次の2つの質問方法を使い分けながら、情報収集を行います。
質問方法 | 概要 |
---|---|
オープンクエスチョン | 顧客に自由に回答してもらう質問の仕方 |
クローズドクエスチョン | 「はい」と「いいえ」どちらかを選ぶというように、顧客の回答を限定的に絞る質問の仕方 |
顧客が話しやすいような雰囲気を作るためには、2つの質問方法を使い分ける必要があります。
「現状把握のフェーズではオープンクエスチョンを使う」というように、ヒアリングのフェーズと目的に合わせて使い分けましょう。
3.課題発見力
課題発見力とは、ヒアリングで得た情報から顧客の課題を見つけ出すスキルです。顧客が抱える顕在的な悩みの裏には、可視化されていない潜在的課題があります。営業職は、顧客の潜在的課題を明確化し、解決策を提案することも仕事のひとつです。
潜在的課題を見つける際は、ヒアリングで現状把握した後、仮説を立てて課題を探ります。課題を明確にするには、フレームワークを活用するのがおすすめです。フレームワークの活用によって顧客の課題を見つけ出し、解決方法を提案することも大切な能力といえます。
4.プレゼンテーション能力
顧客に自社のサービスや製品を提案する際に、プレゼンテーション能力が必要です。自社のサービスや製品の紹介に留まるだけなく、顧客の課題がどのように解決できるかも伝えることが大切です。
プレゼンテーションでは話し方だけでなく、資料の作成能力も問われます。プレゼンテーション資料には、具体的な数値を伴うデータを活用し、説得力のある内容にする必要があります。
限られた時間の中で必要な情報を伝え、顧客の合意を得るためには、事前準備とシミュレーションも重要です。
5.ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは、論理的に情報を整理し、それを踏まえて矛盾なく答えを導き出すスキルです。
営業の現場では、今までに経験したことのない状況に直面し、その場で回答を求められるケースが多々あります。このとき、直感や感情のままに意見を述べるのではなく、ロジカルシンキングにもとづいて回答を提示しなければ、顧客の信頼獲得につながりません。
ロジカルシンキングは、商談中の限られた時間の中でいち早く本質的な答えにたどり着くために必要です。なお、営業戦略やマーケティング戦略の立案時は、クリエイティブなアイデアを生み出す創造的思考が求められる場面もあります。営業職は、場面ごとに適切な思考法を使い分ける力も大切です。
6.トラブル対応力
トラブル対応力とは、予期せぬトラブルに対し迅速かつ適切な解決策を講じ、実行するスキルです。顧客に不利益がある場合は、心からお詫びし、迅速な対応を見せることで、事態の悪化を防ぎます。その場しのぎの対応ではなく、誠意のある態度と行動で信頼回復に努めることが求められます。
トラブル発生時は1人で抱え込まず、上司やチームに相談するスキルも必要です。
7.ストレス耐性能力
ストレス耐性能力は、ストレスをため込まないよう意識し、健全なメンタルを維持できるスキルです。
営業職は、自社の売上への貢献度が高い分、プレッシャーを感じやすくストレスが溜まりやすい仕事といえます。精神的な負担のかかりやすい状況下でも心の健康を維持しながら働くためには、ストレスコントロール力が必要です。
ストレスコントロール力とは、営業がうまくいかなかったときや仕事上で悩みを抱えているときに、憂うつな気分を自分で解消する力を指します。ストレスの解消には、リフレッシュできる方法をもっておくと効果的です。また、上司や同僚に相談することで解消方法が見つかることもあります。健全なメンタルを維持するためにも、さまざまな手段でストレスを解消できる能力を身につけておきましょう。
8.マーケティング能力
マーケティング能力とは、顧客ニーズや市場動向を把握し、適切なマーケティング施策や営業戦略を立案するスキルです。
企業によっては、営業部門とマーケティング部門に分かれており、営業職には関係のないスキルのように思います。しかし、営業職がマーケティング能力を身につけておくと、効果的な営業戦略を立案できるようになるため、成約率の向上に役立ちます。
顧客に対して、根拠をもって説得力のあるプレゼンテーションをするためにも、あったほうが望ましいスキルです。
9.タイムマネジメント能力
営業職は数多くのタスクを抱えているため、適切にプロジェクトを進行するためにタイムマネジメント能力が必要です。
営業職には顧客とのコミュニケーション以外にも、資料作成やデータ分析といったさまざまなタスクがあります。チームで連携しながらプロジェクトを進めるためには、決められた期日までにタスクをこなすことが必要です。
作業の効率化による生産性の向上も考えることで、限られた時間内でタスクをこなせるようになります。
営業スキルをアップさせる方法
営業スキルをアップさせるためには、次の9つの方法が有効です。
- 自己分析や振り返る癖をつける
- チーム・組織を意識して仕事に取り組む
- 日々情報収集をする
- 先輩や上司の真似をする
- 明確な目標を決める
- 失敗を糧にする
- 仮説立案力アップのためにフレームワークを学ぶ
- プレゼンテーションを学ぶ
- SFAデータを活用したトレーニングを取り入れる
営業職として成長したい方、成長させたい部下がいる方は、参考にしてみてください。
これから本腰を入れて営業をするにあたりとても勉強になりました。
ぜひ、営業をする際は参考にしてみてはいかがでしょうか?
ではまた!