小田急電鉄…と書いてはみたが、小田急線内での撮り鉄活動ではなく、この日は半年ぶりの箱根登山鉄道撮影に赴いたのである。直前の木曜日午後~金曜日午前に急用で広島まで往復した上土曜日も仕事がありいささか疲れていたためこの日(日曜日)は朝早くから行動して昼過ぎには撮り活動を終えて夕方は自宅近くでゆっくり過ごすことに決めた!というわけで昼頃までに箱根登山鉄道を集中的に撮るべく、朝7時新宿発のロマンスカーはこね1号に乗車して箱根へ!朝7時のロマンスカーに乗るために家を出る時刻を逆算し、出かける前にシャワーも浴びたいから…家を出る二時間前に起きるとして、起床は4時半!…あれ?なんか忙しいぞ!?

というわけでゆっくり過ごすつもりが平日張りに朝が早い一日になってしまった。この日乗る朝7時ちょうど新宿発の特急ロマンスカーはこね1号はかつては7000形LSEが入っていた運用であり、この日はちょうど7000形を置き換えた新型車、70000形GSEによって運転されていた(時刻表上はVSEとGSEで日替わり共通運用)



 

新宿駅の小田急線特急ホーム、朝陽の中にまばゆく輝くバーミリオンの車体!自分にとっては今回が初のGSE乗車ともなるため否が応でも胸が高鳴る!そして以前(2017年1月)ほぼ同一の構図で撮った7000形LSEの姿(下)が重なる…。


 

さて、側面から撮ったら、お次は一応正面のご尊顔を…。

 

 

うーん、確かにスマートで必要な要素だけを取り込んだという感じだが、何だろう、前灯や愛称表示機といった旧型車で存在感を発揮していたパーツが目立たないからか、表情のないあっけらかんとした顔だ。また正面から見てあっと驚いたが、展望車と言いつつ実は前部座席部分の傾斜が非常に小さく、LSEと比べてもこれでは最前列からの眺望が良くないのではないか…。

 

ちなみにLSEの正面はこちら。つまらぬ写真でも記録には残しておくものである。

 

 

そしていよいよGSEに乗り込む……。何だろう、確かに車内はきれいだ。LSEと比べればもちろんきれいだし、窓は開放的、デッキ部分との仕切りもガラス板になり現代の車両らしい明るい透明感がある。しかし、ロマンスカー伝統の「非日常性」と通勤ライナーにも使う「日常性」を併せ持つ車両という設計コンセプトそのまま、車内の造りは必ずしも豪華ではなく、むしろ木材を多用し大きな円天井が包み込む50000形VSEの方が遥かに乗っていて楽しい。窓の大きさがGSEの売りだが、それもこの日のようなカンカン照りの日には結局カーテンを閉めるので意味なし…。LSEが現代の需要にマッチしていたとも到底思わないが、GSEがVSEに代わる小田急ロマンスカーのフラッグシップトレインになることはないだろう、所詮ナンバー2で終わるのではないかと感じてしまった。

なお、この日はこの後12時過ぎまで箱根登山鉄道で撮影を行い、12時28分箱根湯本発の特急ロマンスカーはこね16号で帰京。こちらはVSEが運用に入っており(時刻表上はVSEとGSEで日替わり共通運用)、新宿まで至福の時間を堪能できた。