2013年 6月1日
横浜みなとみらい
海風が抜け観覧車がゆっくりと回りオレンジの電飾が現在時刻を示している
曇り空、海沿いの小さな遊園地には家族連れが賑わう土曜日
アフリカ国際開発会議会場=パシフィク横浜周辺では多くの警察官が警備に車両整理に能っていた

スーツを着込んだブラック達
各国の取材班
国旗を付けたリムジン

5年に一度の国際会議が幕を開けた
会場は大きく分けて2つ別れている
一般、観光客向けに設置されたブース
会議が行われるスペースにメディアブース

事前申請が間に合わず
南アフリカで行われた大統領会議、ネーションズカップの両公式プレスパスに名刺を提示しても
当日の公式プレスID発給は見送られ、ごく簡単なビジターパスのみの取得となった
会議の様子はインターネットでLIVE配信されていたため
IDを持っていようが、なかろうが
基本的に取材出来る範囲、範疇は変わらない

ズマ(現南アフリカ大統領)の眠たくなるスピーチを聞き飽きた所で
メディアセンターを後にし隣接する一般展示ブースへ
ちょうどミュージシャンのステージが終わった処だった

一見して不安は的中する
所狭しとブースが設けられ(およそ3メートル四方~の)
バーゲンセールに群がる人のごとく人波が押し寄せる
各国のブースに派遣されているアフリカ人達も大量のイエロー(日本語しか話せない)の対応に疲れ切っていた
差別化の乏しいブース
展示物も各国のよりすぐり、と言うよりか中の下の品物ばかり
群衆=人々は思い思いに好きな物を手に取り、眺めては次のブースに流れて行く
企業のPRブースの日本人だけがなんとか人を集めようと齷齪(あくせく)している
よっぽど代々木公園等で行われているアフリカフェス等(ジャマイカ アースフェス等)の方がましだ。
各企業とジェトロが組んだお祭り下手が見るからに痛々しく
スーパーの食品売り場の方がよっぽどうまく出来ていると言っても大袈裟ではない

一言にアフリカといっても
北と南では人種も宗教も違う
西と東でも隣国でさえ各国強い個性の差があるが
残念ながら本展示スペースではそれらを感じる事は全く出来なかった
(※アジアとひとくくりに出来る範囲に同じ事だ
 日本とインド カザフスタン またトルコやチベット、オーストラリア((サッカーの世界では同じアジアに分 類される))の料理を一度に食べるのは不可能で、ただそれぞれを個性化し差別化した催し物は想像に難しくない)



もっとも太陽の下、抜ける様な青空の下
気のいいブラック達に勧められて見る民芸品や特産品は
ご当地グルメのそれらと同じで
現地の空気を含んでこそ本来の魅力を発揮する
どの様な意図の元、この国際会議、お祭り(フェス)が仕掛けられたのか
強い疑問を感じた



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偶然の再会があった
2010年南アフリカワールドカップを共に現地で応援した
ハネダ アキフミ君だ
彼は現在、カナダ イエローナイフで伝統的な犬ぞり師の元
オーロラツアーを提供する会社でガイドとして働いている
僕と同様一時帰国の身で
恋したアフリカの現状を知りたく、この会場に足を伸ばしたと言う
本取材に対しどうにもテンションが上がらなかった現状を伝えると
彼も大旨同感の意を示してくれた
僕と違いアフリカ各国を旅した彼の皮膚感覚は信じる事ができる
ローカル目線(一般生活者)の味を知る僕らは互いの意見を交換し合ったのだった

煙草 持っていたポケットサイズのブランデーをつまみに話を咲かせていると
アキフミ君が視線を外し声のトーンを落とした

「ソータローくん、何すかね?あの人達??ただ者でなさそう......」

彼の視線のその先に目をやると
SPに囲まれた明らかな要人ブラックを
これまたSPに囲まれた明らかに要人日本人が
リムジンを前に別れの挨拶をしている

『悪い、荷物見といて。ちょっと行ってくる』
旅人同士 男同士 話は早い

「okす 行った方がいいすよ これ」

ビデオの録画ボタンの起動を確認
群衆に近づいた

60代の背の高い日本人男性がリムジンを見送った
間髪居れずに名を名乗り名刺を差し出す

『可能でしたら、少しお話を聞かせて頂いて宜しいでしょうか?』

「もちろんです」

口ひげを蓄えた男性が差し出した名刺には

JETORO 理事 中村 富安

とある




幸運だった
大物を捕まえた 逃す手はない
瞬間的に急激にモードが切り替わる スイッチがONになる
アドレナリンが生成される






周囲のSP(日本人)を制し
僕は正直に気持ちを伝え、疑問をぶつける事にした

今取材は最高のきっかけを掴んだ












$freelance journalist  大嶽 創太郎 (sotaro ohdake) オフィシャルブログ「 D N A 」Powered by Ameba






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feelance journalist / Hemingway Pen Club 代表
大嶽 創太郎