tokio days 2

僕らのムラとオンガク


freelance journalist  大嶽 創太郎 (sotaro ohdake) オフィシャルブログ「 D N A 」Powered by Ameba



月見ル君想フ aoyama にて
仲間の band nomad が live をした

僕の大好きな輪から、ムラから、生まれた
散文詩に生音を重ねる band だ




modelとして駆け出しの頃
所属事務所lの先輩 nさんのDJを聴くため
aoyama 蜂 を訪ねた事が
この輪に加わるキッカケとなった

今でも憶えている
買ったばかりのコンバースは一夜にして真っ黒になった



財布に2.000円しか入ってなかったのに
一銭も使う事なく
べろんべろんに酔っぱわらせられ
平衡感覚を失って朝陽の中、家路に着いた


仲間の一人 一村 征吾 は 恋人との辛い過去、死別を昇華し
著書 マジックランタンサーカス で 村上龍の推薦文をカヴァーに小説家デビューした

正直 やられた と思った
(結婚はいいぞ この日の彼は何度も僕らに言い、伝えたのだった)


詐欺で逮捕された U は 、
警察での事情聴取で嘘をつき通し、
実兄の弁護士に弁護を頼み
ブタ箱=懲役の間に、逮捕直前に買った動かせない株で700万円の利益を出し
同郷の仲間が開いた出所祝いのキャバクラの会計を、自ら進んで払った


ハーモニカ吹きになります
そう調子良く言っていた末っ子 R は、ある日を境にまっとうな時計職人になった


電通のエリート、カメラマン、MTVのアジア支局長、渋谷の風俗街を仕切る輩

僕らはこのムラの長、T さんの不思議な求心力に引き寄せられ集まった寂しんぼう
けれども、だからこそ?
僕らは、しばしば奇跡的な体験をする

僕らのアジトのBarが閉店する夜
仮装し、弦の張ってないキターを手に長渕を歌う
店の外で悪ふざけをする仲間の T に一人の外国人が近寄る

「生歌は最高だ お前も熱いパッションは受け取った」
聞けば、渋谷O-esto に立ち寄った某伝説的バンドのギターリストだった
ネタのギターに伝説のギターマンのサインが施された
僕らは全員そろって店外に勢揃い
このクダリ、流れを信じられず10回位以上みな復唱&復習し大爆笑



***




いよいよ nomad の lIve が始まる頃

よー ソータロー帰って来てたのか?乾杯しようぜ!


仲間が一人、また一人加わる平日の夜に、僕らは何度もグラスを合わせ乾杯した



バイオリンの美しい旋律にピアノが重なる
エフェクトを聞かせたラウドなギター音
サンプリングされた海の波の音に
一村くんの散文的な詩が僕らを遠くに連れて行く

一村くん村上春樹の新書読みました?

「あれ?読んだよ。つまんねーよ、俺にはもう春樹の背中が見えてるよ」


終演後、僕らはテーブルを囲い酒を飲む
周りの女子に、モテる?モテない?で始まったはずの議題は
午前3時近くになった所で、ドピークにさらにヒートアップ

粒子コンピューターが開発されたって知ってる?
それって、いよいよコンピューターが意志を持つ事を意味するって俺は想像するんだけど?

アダムとイブは毒の美だと知ってリンゴを食べ意志を持ったって知ってる?

今、思いついたんだけど、これ言っていい? そのリンゴってApple社の事じゃね?


盛り上がる男子を尻目に、雑魚寝で一人また一人と脱落す女子達



こりゃーモテないわ  あれ~?だめか?hahah



居心地のいいムラ、誇れる僕らの故郷
ここにいつまでも居て、或は戻る事が出来、
眩しい朝陽のなか、家に帰って行く日々を
幾度迎えられるなら、そんな将来や未来は悪くない