これまでとことん虫が苦手だということはお伝えしてきたと思う。

ハーメルンの笛で虫たちを山に連れていきたい。

きっと人間から離れた生活は快適よ!伝えたい。

夏になるたびに荷物まとめて北海道に帰りたいと思う。まさに今。

ここからは、数少ない読者の皆様にもご理解いただいてるという前提で話を進めたいと思う。



先日、蚊の侵入を許してしまった。

水際対策があまかった。

ここから先は立ち入り禁止の玄関用虫除けをいくつも置いてあるのに、それを突破した強者であろう。


ペットがいても大丈夫な蚊取り線香は蚊にも優しいのだが、煙をモクモクさせて家中をうろうろする。

まるでなにかの宗教儀式。


そんな私の姿をみて、そうたが儀式の中断を訴えてきた。

「大切ないのちだ!蚊さんにだって家族がいるかもしれない!ひょっとしたら赤ちゃんなのかもしれない!」とぽろぽろ泣き出した。

や、刺す気満々な立派な成虫だったけど!


そうたは眠くなると悲しい気持ちになりがちだ。


「でもそうた刺されちゃったら痒くなるよ」

「いいの!血ぐらいあげるよ!虫はね、殺さないでお外に逃してあげるの。ママにもそういう人になってほしい」


自分の身を削る覚悟もあり、わたしの生き様を根底から覆えされた。


説得を諦め、家中大捜索した。

そしてみつけた。

よくぞみつけた!とほめるに値する。


つづく