書道を始めて一年が経ちました。

 

実は、新年に飾る作品を提出するのが来週となりました。

私は、「和顔愛語」と云う四字熟語を書きます。

優しい表情と思い遣りの言葉で人に接すると云う意味です。

 

70歳の私にとっては、この言葉が自分に一番しっくりとくるのです。

また、そう在りたいとも思っています。

 

筆と云う器物を持って、紙に墨を落とし込んでいきます。

 

私が表したい文字群の造形、その中に、行動でしか知れない私自身の在り様が見え隠れしてきます。

 

書の完成度を高めるとは、虚飾の無い私の在り様を書き上げる事です。

 

そして、書に表現された我とは、私を含めた世界観に他なりません。

 

ひとは元々客観的な生き物ですが・・・、私は私である。

初めの私は行動する私、後の私はそれを認識する私です。

 

道とは、自己認識の所業であり、他者に示す履歴書の様なものです。

何故かって、知合いたいから・・・。

 

かつて勤しんだ弓道も、官吏登用の試験に用いられたとは、まさにこの事です。