以前、弓返りについて、クランクシャフトと同様の原理で起こることを説明しました。

これは、ピストンの様な上下運動を回転力に変えるシステムです。

昔の足踏み式のミシンや蒸気機関車の車輪などでも見られます。

 

その様子を直接弓を使って表現しているのが、大相撲の弓取り式です。

ネットで探せば、すぐ出てきます。

 

弓取りの初めに、体の上で3回弓を回転させます。

一方からデッドポイントを避けて、初めに呼び水的に回転が始まると、その回転力の慣性で他方のデッドポイントを通過し、同様な過程で上下運動が回転力に変換されます。

  

弓道の離れの場合、会で手の内に内蔵されている捻り(入木も含む)がデッドポイントを避けた回転の呼び水になります。

上下運動に相当するのが、離れたときの下鉾と上鉾の突き出しと戻りです。

 

弓取り式では、初めの呼び水は手首を下に向けて裏反りした弓の矛先を上から下へ回すところから始まります。

その後は、弓は握らず回る空間を維持します。

その後で、弓の矛先が下のデッドポイントを通過するタイミングで手首を返し矛先を上に向かわせます。

後は、同様な繰り返しです。

 

離れた時、上鉾より下鉾の的側への突き出しは短時間でしかも強く大きくので、本来弓返りの勢いは凄いものです。