呼吸法は難しいですが、射の精密性には欠かせない要素です。

ポイントとしては、どこに力が入り、どこの力が抜けるかです。
結論的には、臍下丹田に力が入り、上半身、特にみぞおちの力が抜けます。
臍下丹田は、球体の様に感じられ、気が集まると膨らんで、へその下1寸の前腹を内側から押し付けます。
みぞおちは筋肉が緩んで柔らかくなければなりません。



息の出し入れはのどを通すのではなく、直接臍下丹田が膨らんだり縮んで息が出入りする感覚です。
臍下丹田の球体を膨らませても縮まらせても、下腹部は出たりへこんだりしませんし、力も抜けません。
すぐにはこの方法が出来ないと思います。
初めのうちは、丹田の膨らませ方が分からず、息を取り込めなくて窒息しそうになる筈です。



息は吸うでもなく吐くでもなく出入りするものです。
まず、この感覚を掴みましょう。
リラックスして仰向けに寝て、横隔膜の部位を床から持ち上げるようにします。
つまり、上体を反らす姿勢をとります。
この時、自然に下腹部に息が入ります。
今度は、持ち上げた部分を床に戻します。
そうすると、自然と息が吐き出されます。

これが睡眠時の呼吸法で、自分で吸ったり吐いたりしない方法です。
立ち上がっている時には、尾てい骨を大きく反らすようにすると、睡眠時の呼吸のように下腹部に息が入ってきます。
そこで、尾てい骨の反りを1寸ほど戻す様に腰を入れると、臍下丹田が下腹部を押し付ける感覚が感じられます。

この腰の構えのままに背筋を伸ばし、丹田の球体を内側から押し広げる感覚で息を取り込み、外からの圧力で丹田を押し息を放出する練習をします。
この臍下丹田は、十年もやれば初め大き目のビー球位だったのが大きなりんごくらいの大きさになるそうです。・・・道教の仙学・・・練丹法
ちなみに、私の丹田は大き目のレモンくらいです。


実際に弓道でこの呼吸法を用いる場合には、息は放出するもので、その時には丹田に力を込めますが、息を取り込むときには何もしません。
自然に流れ込んできます。


注意事項・・・呼吸法では気を通すという事が有りますが、尾てい骨から背骨を通して上に気を通してはいけません。
これをやると、血圧が高い体質をつくり、命の危険な状態まで引き起こします。