「或る女医の独り言」其の一
蓉子はかって昔
思いも染めないヒトから⁉️
ぶ厚い手紙をもらって戸惑ったことがあった
まあ端的に言うと
カノジョはどちらかというと鈍いタイプ
深窓のご令嬢…!?
今では全く使われなくなった言葉〜
大きな瀟洒な邸宅のさらに奥まった
陽射し当たらない…
いわゆる
俗世間の波風にあたらず成人したご令嬢…ネ
代々医科の名家の家系で
眼科ではその地域でその名を知らぬものは
ないほどに著名な信頼厚い病院であった…
蓉子は
その伊達の家系の末裔の末娘
代々誇ってきた家系のさいごの華!?
兄達は医学部に受からず
蓉子一人が跡継ぎとなる
男の跡継ぎは父の代で終焉を迎えた
伊達醫院の分院は一つ減り二つ減り
今では本院一つとなっていた…
蓉子の父は
ソレは立派な眼科医であって
儲けも度外視
ひたすら昔ながらではあるが
医は仁術‼️
を地でいくまさに医師の鏡‼️
信頼も厚く経営手腕はなくとも
古びた病院を手堅く守り抜いてきた
強いて言えば
医術の世界も今や日進月歩〜
昔ながらの方式に戸惑う患者もいたりして
限界も見えて来たりして
ソレを一人娘の蓉子に託そうと
ソシテまた…難なく医大を卒業して
蓉子は選択の余地なく眼科医として
父とともに仕事に励む予定であった
ここで少し
この物語のヒロイン蓉子について
蓉子は稀にみる何一つ欠けた処ない女性
色白で華奢で艶ある黒髪に黒目がちな瞳
自分がハンパない美人である自覚も無く
おっとりとして可愛らしく愛らしい女性
恵まれ過ぎて信じられない人物であった
見目カタチ…ネ何一つ欠けたところなくて
立ち居振る舞いから性格も頭脳も並以上
裏に回ると豹変として
髪振り乱して頑張るわけでもなくて
自己顕示も一切なく
人柄も裏表なく謙虚でやさしく女らしい
コレで男たちがほおって置くはずもなく
然し
蓉子はそういうことに疎く
並み居る男たちを後目に
親の期待に背くことなく
家系を引き継がなくてはの一心で
勉学に励んできてコレまで
噂の一つも湧くことなく
近づけさせないオーラというより
何事にも気づけずに過ごしてきた
そこに
一通のぶ厚い手紙を貰ったのであるから
蓉子の戸惑いはハンパ無かった…
私は一体どうしたら良いのかしら…
蓉子は困って独り首傾げ呟くのみ
❝次回に続く❞
