初陣で叩きのめされた武将はいるのだろうか?
それも、出来る限り、派手に。そして、再起が出来ないと思われるくらい、木っ端微塵に。
下らないことを考えていた。自意識過剰の絶頂のような事だが、いつしか、私は「成功者」として輝くことを、心のどこかで望んでいた。
だが、出だしの一歩目で大きな落とし穴にハマって、失敗者の烙印(スティグマ)を押されてしまい、何もする気が無くなってしまっていた。
それは、初就職に失敗したからだ。3ヶ月目の試用期間で。
毎日、星空を見てから自分を奮い立たせる日々は、入社3ヶ月目に崩れ去った。
大きな失敗をした訳でもない。誰かにやかましく口うるさく罵られたからでもない。
労働環境の劣悪さに、戦うこともせず、臆病者のごとく、出社拒否をしてしまい、結果、逃げるように仕事をやめてしまった。
私は、学生時代は体育会系で途中で部活をやめるなど言語道断。途中で物事を投げ出すこと等した事がなかった、ザ・努力と根性の人間だと、自負していた。
だが、木っ端微塵になった。今までの20年間が、腰抜けが嘘の虚像で塗り固めた安っぽい人生だったと思った。
俺は、ダメで社会に不適合な人間。
福祉業界ですら、務める事が出来なかったら、どこでも務まらない。
俺は親の脛かじりの、親不孝人間。
ボロボロのプライドと、空っぽになった心で20歳の青春が始まった。
