これまでの壱くん、名前も母音の羅列のような発音。
色も数も曖昧。
オウム返しばかり。

持てる語彙は、生活に則した数単語。
よく使っていたのは「寝る」「眠い」あたり。

それが、語彙が少ーーしずつ増えるに従い、オウム返しも減っていきました。

「会話」として徐々に成立していき始めます。
記録にあるのは
「分かった?」
「分かった!」
文字で見るとオウム返しですが、イントネーションの差がきちんとありました。
 
この頃の指導内容は、6月から通い始めたため梅雨の時期だったので、自分の持っている傘や、お友達の傘をみて、色の名前を覚え始めたり、毎月のカレンダーとして、枠だけのカレンダーに、数字が書かれたシールを順番に貼ったりしていました。

「大きなかぶ」という絵本の再現で、「うんとこしょ、どっこいしょ」や、お友達と関わる場面などで、少しずつ「言おう」とする気持ちが、見て分かるようになりました。

実物を見せて触れさせ、経験に基づく語彙を増やすこと、壱くんの気持ちに気づき、大人がまず代弁してやること、同じものを一緒に見て、言葉にして伝えること、それが第一歩であり、大事な事なのだと知りました。