独楽(どくらく)吟(ぎん)
江戸時代の福井の人、橘 曙覧が”たのしみは”を頭に置き、締めを”時”を置いた詩を５２首作りました。人柄は穏やかで欲がなく、読書家で知識が豊富。そんな橘 曙覧が詠った５２首から選んでみました。読んでいるとほんのりとした心地がいたします。
●たのしみは 艸(くさ)のいほりの 莚(むしろ)敷(し)き ひとりこころを 静めをるとき
●たのしみは すびつのもとに うち倒(たふ)れ ゆすり起(お)こすも 知らで寝し時
●たのしみは 珍(めづら)しき書(ふみ) 人にかり 始め一(ひと)ひら ひろげたる時
●たのしみは 紙(かみ)をひろげて とる筆の 思ひの外(ほか)に 能(よ)くかけし時
●たのしみは 百日(ももか)ひねれど 成(な)らぬ歌の ふとおもしろく 出(い)できぬる時
●たのしみは 妻子(めこ)むつまじく うちつどひ 頭(かしら)ならべて 物(もの)をくふ時
●たのしみは 空暖(あたた)かに うち晴(は)れし 春秋(はるあき)の日に 出(い)でありく時
●たのしみは 朝おきいでて 昨日(きのふ)まで 無(な)かりし花の 咲ける見る時
●たのしみは 尋常(よのつね)ならぬ 書(ふみ)に画(ゑ)に うちひろげつつ 見もてゆく時
●たのしみは 常(つね)に見なれぬ 鳥の来て 軒(のき)遠からぬ 樹(き)に鳴きしとき
●たのしみは あき米(こめ)櫃(びつ)に 米いでき 今一月(ひとつき)は よしといふとき
●たのしみは まれに魚烹(に)て 児(こ)等(ら)皆が うましうましと いひて食(く)ふ時
●たのしみは 雪ふるよさり 酒の糟(かす) あぶりて食(く)ひて 火(ひ)にあたる時
●たのしみは 世に解(と)きがたく する書(ふみ)の 心(こころ)をひとり さとり得(え)し時
●たのしみは 銭(ぜに)なくなりて わびをるに 人の来たりて 銭くれし時
●たのしみは 心(こころ)をおかぬ 友(とも)どちと 笑ひかたりて 腹(はら)をよるとき
●たのしみは 昼(ひる)寝(ね)せしまに 庭(には)ぬらし ふりたる雨を さめてしる時
●たのしみは 昼寝目(め)ざむる 枕(まくら)べに ことことと湯の 煮(に)えてある時
●たのしみは 機(はた)おりたてて 新しき ころもを縫(ぬ)ひて 妻(め)が着する時
●たのしみは 三人(みたり)の児ども すくすくと 大きくなれる 姿(すがた)みる時
●たのしみは 人も訪(と)ひこず 事(こと)もなく 心をいれて 書(ふみ)を見る時
●たのしみは たのむをよびて 門(かど)あけて 物もて来(き)つる 使(つか)ひえし時
●たのしみは いやなる人の 来(き)たりしが 長くもをらで かへりけるとき
●たのしみは 神の御(み)国(くに)の 民(たみ)として 神の教(をし)へを ふかくおもふとき
●たのしみは 戎夷(えみし)よろこぶ 世の中に 皇国(みくに)忘れぬ 人を見るとき
●たのしみは 野(の)寺(でら)山里(やまざと) 日をくらし やどれといはれ やどりけるとき
●たのしみは 野(の)山(やま)のさとに 人遇(あ)ひて 我(われ)を見しりて あるじするとき
●たのしみは ふと見てほしく おもふ物 辛(から)くはかりて 手(て)にいれしとき
その中の１首を1994年6月13日、天皇皇后両陛下がアメリカを訪れた時、当時のクリントン大統領が歓迎のスピーチに独楽吟の一首を用いました。
●たのしみは 朝おきいでて 昨日(きのふ)まで 無(な)かりし花の 咲ける見る時
（It is a pleasure When,rising in the morning I go outside and Find a flower that has bloomed That was not there yesterday）
歓迎会で一般の日本人はほとんど知らないこのような詩が引用されるとは、よほどの知日家が
ちゃんと準備するのでしょうか。
http://www.fukui-rekimachi.jp/tachibana/
全く話題が変わりますが、苫米地秀人博士のこのサイトに申し込んで動画を観ました。好き嫌いがあると思いますが、なるほど、そうだったの？！と教えられました。
http://mmct.jcity.com/?c=136&e=Mh%3DyzUdCNt6Nw6lC70pNKA11
江戸時代の福井の人、橘 曙覧が”たのしみは”を頭に置き、締めを”時”を置いた詩を５２首作りました。人柄は穏やかで欲がなく、読書家で知識が豊富。そんな橘 曙覧が詠った５２首から選んでみました。読んでいるとほんのりとした心地がいたします。
●たのしみは 艸(くさ)のいほりの 莚(むしろ)敷(し)き ひとりこころを 静めをるとき
●たのしみは すびつのもとに うち倒(たふ)れ ゆすり起(お)こすも 知らで寝し時
●たのしみは 珍(めづら)しき書(ふみ) 人にかり 始め一(ひと)ひら ひろげたる時
●たのしみは 紙(かみ)をひろげて とる筆の 思ひの外(ほか)に 能(よ)くかけし時
●たのしみは 百日(ももか)ひねれど 成(な)らぬ歌の ふとおもしろく 出(い)できぬる時
●たのしみは 妻子(めこ)むつまじく うちつどひ 頭(かしら)ならべて 物(もの)をくふ時
●たのしみは 空暖(あたた)かに うち晴(は)れし 春秋(はるあき)の日に 出(い)でありく時
●たのしみは 朝おきいでて 昨日(きのふ)まで 無(な)かりし花の 咲ける見る時
●たのしみは 尋常(よのつね)ならぬ 書(ふみ)に画(ゑ)に うちひろげつつ 見もてゆく時
●たのしみは 常(つね)に見なれぬ 鳥の来て 軒(のき)遠からぬ 樹(き)に鳴きしとき
●たのしみは あき米(こめ)櫃(びつ)に 米いでき 今一月(ひとつき)は よしといふとき
●たのしみは まれに魚烹(に)て 児(こ)等(ら)皆が うましうましと いひて食(く)ふ時
●たのしみは 雪ふるよさり 酒の糟(かす) あぶりて食(く)ひて 火(ひ)にあたる時
●たのしみは 世に解(と)きがたく する書(ふみ)の 心(こころ)をひとり さとり得(え)し時
●たのしみは 銭(ぜに)なくなりて わびをるに 人の来たりて 銭くれし時
●たのしみは 心(こころ)をおかぬ 友(とも)どちと 笑ひかたりて 腹(はら)をよるとき
●たのしみは 昼(ひる)寝(ね)せしまに 庭(には)ぬらし ふりたる雨を さめてしる時
●たのしみは 昼寝目(め)ざむる 枕(まくら)べに ことことと湯の 煮(に)えてある時
●たのしみは 機(はた)おりたてて 新しき ころもを縫(ぬ)ひて 妻(め)が着する時
●たのしみは 三人(みたり)の児ども すくすくと 大きくなれる 姿(すがた)みる時
●たのしみは 人も訪(と)ひこず 事(こと)もなく 心をいれて 書(ふみ)を見る時
●たのしみは たのむをよびて 門(かど)あけて 物もて来(き)つる 使(つか)ひえし時
●たのしみは いやなる人の 来(き)たりしが 長くもをらで かへりけるとき
●たのしみは 神の御(み)国(くに)の 民(たみ)として 神の教(をし)へを ふかくおもふとき
●たのしみは 戎夷(えみし)よろこぶ 世の中に 皇国(みくに)忘れぬ 人を見るとき
●たのしみは 野(の)寺(でら)山里(やまざと) 日をくらし やどれといはれ やどりけるとき
●たのしみは 野(の)山(やま)のさとに 人遇(あ)ひて 我(われ)を見しりて あるじするとき
●たのしみは ふと見てほしく おもふ物 辛(から)くはかりて 手(て)にいれしとき
その中の１首を1994年6月13日、天皇皇后両陛下がアメリカを訪れた時、当時のクリントン大統領が歓迎のスピーチに独楽吟の一首を用いました。
●たのしみは 朝おきいでて 昨日(きのふ)まで 無(な)かりし花の 咲ける見る時
（It is a pleasure When,rising in the morning I go outside and Find a flower that has bloomed That was not there yesterday）
歓迎会で一般の日本人はほとんど知らないこのような詩が引用されるとは、よほどの知日家が
ちゃんと準備するのでしょうか。
http://www.fukui-rekimachi.jp/tachibana/
全く話題が変わりますが、苫米地秀人博士のこのサイトに申し込んで動画を観ました。好き嫌いがあると思いますが、なるほど、そうだったの？！と教えられました。
http://mmct.jcity.com/?c=136&e=Mh%3DyzUdCNt6Nw6lC70pNKA11
