今年のお正月休みの目標に”ミステリー小説を読む”とこのブログで宣言したようなことになりましたが、完全にオーバーしても未だ終わりません。旧正月までかかるかも。
取りあえずは、買い込んだ”ジョン・ル・カレ”著
ティンカー・テイラー・ソルジャー・スパイ
スクールボーイ閣下
スマイリーと仲間達
をやっと読了。物語はいずれもスマイリーという元英国情報部員が冷戦時代のソビエトとの間のスパイの活躍や作戦などを書いたものですが、元情報部委員はパブリックスクール、オックスブリッジ出の上流階級出身。
教養も有り、知略に優れた、自ら文献学者と称することが出来るほど。過去に当たり、未来を構築しながら進めていくストーリーは、著者が実際に「元スパイ」であっただけに、真実性があり、面白く読みました。
国を守るための戦略の巧妙さや冷酷さは、私には小説の上だけで沢山ですが、国を、会社を納めていく人達にとっては凄く面白く参考になるのだろうと思います。
だから、冷戦時代、共産主義国と自由主義国が歴史になってしまっても、読み継がれているのだろうと納得しています。
「テインカー・テイラー・ソルジャー・スパイ」で英国情報省のトップが二重スパイであった事実を小説にしています。二重スパイになったトップ、ビル・ヘイドンは英国の上流階級出身。では何故ソビエト側のスパイに?彼は自分の出自と、労働者が主人公、平等と言う美しい標語ことに惹かれたのだろうと、書かれていました。そうだろうと思います。
私の知る、もうこの世にはご存命ではありませんが、方の実家は、大地主でしたが、日本が戦争に負ける前、共産主義思想に共鳴し、小作の人達に自家所有の土地を分けました。そのような、一族から見ればとんでもない行為が出来るのが、何不自由無く育った青年の一面であるこという私の知る事実です。
「スクールボーイ閣下」でも、英国の一人のスパイの出身は貴族の家柄出身として書かれています。
日本の有名なヨガ指導者で多くの弟子を持ち、今もその先生の名で会が存続、活動し、著書も多く或る「中村天風」は軍事探偵として中国方面で活躍しました。彼は小藩ながら大名の家筋の出身でした。その彼が、中国の、満州の奥に分け入り、荒野に伏し、獣に追われ、情報を得たことを、宇野千代さんの本で読んだ記憶があります。
ジョン・ル・カレの最新刊が翻訳されました。
ミステリーは読み出すとはまってしまってしばらくは止められません。
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