今日はお彼岸の中日。
秋らしい好天に誘われて、四天王寺と一心寺にお参りしました。
お参りしてみて、その人出の多さや、お寺が多い場所柄、歩いていると線香の香りが漂って、習俗はなかなか廃れないものなんだと自分もその一人で有りながら思っていました。
年配の参拝者に混じって、若い人たちも結構お参りしていました。四天王寺は南北に延びる上町台地の西側。ここから西に下り坂。高いビルなど無かった昔は夕陽丘の名の通り、夕日が西に沈む光景は素晴らしいことだったでしょうし、西方浄土への入り口であると信じることも用意だったでしょう。
四天王寺が聖徳太子にとても関係深いお寺で、外国から来た人のための迎賓館の役目を果たすためであったと言うことは、今日お参りしている人たちの中ではたぶんそんなことを考えている人は少なかろうと思いました。そんなことを考えるのは一般の観光客。今日の参拝者は、「お参り」する人たちですから。
一心寺は何らかの理由で、お墓を持たない人々の骨が一心寺で供養され、その骨でできた仏像が祀られています。故郷に縁の切れた人や様々な理由でなくなってもお墓に祀られなかった人。大都会の大阪ではそんな人たちが、昔から多かったでしょう。一心寺はそんな人々の救済。魂の終の棲家となったと思うと、素晴らしい救いの制度です。
天王寺駅から北へのお寺までの道は長い商店街、たくさんの露店も並んで、おもしろい風景を醸していました。
久しぶりに縁日に訪れたお寺の賑わいに「ええもんやな」と思ったのは、私の年がそんな年齢になったからだと自分の年齢を確かめた気分です。
そういえば、大地震が起こる断層候補の一つに「上町断層」がありましたが、こんなに古い歴史があり、大寺が建立された場所は、地盤が固い判断されてのことだと思うのですが、どんなものなのでしょうか?
