二つの展覧会を見るために京都に行きました。


ノリタケは、生活の中でもなじみの深いメーカーの陶磁器。普段使いのものにも”Noritake Chaina"と印刷されて居るのがありますが、展示物の主なものは”オールドノリタケ”と呼ばれるものや、そのデザイン帳が主でした。繊細で、異国情緒豊かなものの美しさに見惚れました。


カナダでもアメリカでも、ノリタケ製品は大変評価されています。

ホームステイ先で、飾りだなに飾られている陶器を”ノリタケ”だと、大切そうに取り出して見せてくれたとき、「その家の主人にとり、それが、大変価値が有るもの、自慢するに足るもの」で有ることを知りました。日本でヨーロッパの陶器を珍重するようなものかと。嬉しく、少し誇り高く感じました。


そんなことを、思い出しながら巡って、会場の最後のほうに来ると、日本で頒布会をしたときの皿がたくさん展示されていて、中の1枚、私の家で使っていた同じデザインのものに出会いました。懐かしいでした。


普段使いの中にあった”ノリタケ"。今見ると、シンプルだけど素晴らしいデザインのものを頒布していたのか、あるいは、展示されているので、良いデザインに見えるのでしょうか。


随分昔、ノリタケの工場を見学した時、ちょうど絵付けされていた皿は、ふちが豪華な金で巻いたものでした。見学者がその豪華さに声を上げると、アラブの王家からの注文品ということでした。



雛とミニチュア展で、幼い頃、お雛様の前で遊んだと同じミニチュアの台所セットに出合いました。それは、古い時代の台所道具が、丁寧に作られているもので、小さなおくどさんや桶や食器類等。今の生活からは、想像も出来ない道具類ですが、幼い頃の思い出のおひな祭りはそんな道具類で遊んだひな祭りです。


展示の説明を見ると、大阪の商家の雛道具の中の、本物のように作られたミニチュアで遊びながら、女としての仕事を覚え、学んでいくのだということです。私のお雛様は、その後、従姉妹や親戚の小さい子供たちのところに行って、なくなってしまったでしょう。小さな子供たちにとってのままごとは楽しいですから・・・・