文楽人形
大阪国立文楽劇場に文楽を観に行きました。演し物(だしもの=上演演目)「花競四季寿=はなくらべしきのことぶき」上方の四季の情景。 「御所桜堀川夜討=ごしょざくらほりかわようち」源義経の家来、武蔵坊弁慶の哀話。 「壺坂霊験記=つぼさかれいげんき」視力を失った夫、沢市と献身的に支える妻、お里。眼病にご利益があるとされる壺坂寺の観音様によって癒されるお話。
人形遣いに使われると、人形達は見事に、生身の人間より、所作が美しく、主使い、左手、足を使う3人が見えているのも関わらず、邪魔にならないのは、芸の力なのでしょう。
今回、プログラムを見ていて、初めて気がついたのですが、出演者は、まず、浄瑠璃を語る太夫、次に三味線を弾き、そして、人形遣いと順番に書かれています。文楽では、一番権威があるのが、浄瑠璃を語る太夫さんで有る事を語っています。
司馬遼太郎さんの本によると、幕末、諸国往来が盛んになったとき、お国なまりがあまりにも強く、互いの言葉が通じなかったとき、武士は”謡曲”の謡の言葉で、町人達は浄瑠璃の語り本の言葉を用いて話したそうです。
町民達は、上方のアクセントで話し合ったと言うことになります。
名前を忘れましたが、ずいぶん前にお亡くなりになった、東京生まれの太夫さんは、浄瑠璃を語るイントネーションが、大阪弁のため、ご苦労されたと言うことです。
初めて、文楽を観に行ったとき、隣の座席の女性が、涙を流してみておられたのに、私は浄瑠璃語りの言葉がよく聞き取れず、筋さえわかればと残念でしが、今回、舞台の上の方に、字幕表示があり、コレならと思いました。
you tube に文楽のビデオが何点かありました。私が選んだのは、文楽人形と坂東玉三郎のコラボレーション。
http://www.youtube.com/watch?v=9TQNcHdGFvs
このビデオは、文楽の素の形や舞台裏がとても良く分かりました。スペイン語ですが、(絵だけ見ていて十分理解できました)
http://www.youtube.com/watch?v=awLOxSksI5s
眼病で有名な壺坂寺には、目を患った方々のための特別養護老人ホームがあるようです。
