12月24日まで、大阪の市立美術館で、開場70周年記念特別展が開催されています。
規模が大きく、展示物が素晴らしいお勧めの展覧会です。
中国、北魏から西魏(5世紀後半~6世紀)の仏像は一様に「アルカイックスマイル」(古拙の微笑)をたたえています。飛鳥仏やギリシャ彫刻にも見られる微笑は独特の雰囲気があります。仏様のこの微笑にこころ惹かれます。仏頭が並んでいます。仏様の顔だけを、間近に見ることはありません。たいていは、下から見上げる位置からの眺めです。近くで、こうしてみると、顔の表情に、その仏像を彫った古の仏師のこころの深さが、たとえ美術館で並んでいたとしても、伝わってくるようにです。
江戸、明治の装身具、沢山の根付け、印籠、矢立などの工芸品の繊細さと精緻さ。そのすばらしさを認め、収集したカザールコレクションが寄贈されたということですが、日本人の持つすばらしさを評価し、それが逆輸入される形で、日本人が自分自身を見直すというのは、何時も同じパターンなのでしょうか。コレクションが日本に残されて良かったと、カザールさんに感謝します。
他にも、素晴らしい仏像、絵画、工芸品など500点の中には、国宝や重要文化財が数多く含まれて居て、一度の鑑賞では見きれませんでした。
残念なことに、こんなに素晴らしい展覧会の入場者が、とても少ないことでした。私は、静かな雰囲気でゆったりと鑑賞でき、嬉しかったのですが・・・・。
展覧会の紹介は
にありました。

