薄い花弁はいかにもか弱げに見えるのですが、芙蓉は強い花。ピンクの芙蓉は道ばたの溝に落ちたこぼれ種からこんなに大きくなり、盛んに花を咲かせていて、目を楽しませてくれます。
ピンク、白、そして、醉芙蓉(すいふよう)と名付けられている粋な種類もあります。写真を撮りたいと、見つけるたびに思うのですが、車で走っていて、運悪く、駐車出来ないところで、見つかります。朝、白く咲き、だんだん色づき、夕方にはピンクになります。なんと、粋な!と名付け方に注目です。
「芙蓉の顔(かんばせ)」はこの花が由来だそうです。どのような美人かというと、「美しくしとやかな顔立ち」と言うことですが、しとやかな顔立ちは、今や死語では?
木槿(むくげ)の花も夏から秋に咲きます。一重、八重、白、赤、ピンクと多彩です。この花も一日花で朝咲いて、夕方にはしぼんでしまいます。
「槿花一朝(きんかいっちょう)の夢」 (人の世ははかない)と言う言葉で表されますが、次々に別の花が咲くため長く咲くように見えるので、韓国では「無窮花(ムグンファ)」といい、国の悠久の繁栄を意味する花として国花になっています。
花の名前は 木槿と書いて、中国読みでは”ムーラン”と読むそうですが、日本で”ムクゲ”と発音するのは、韓国の呼び方のみが、日本に来たのかと思われます。
国が違うと、同じ花に寄せる思いが、方や一日のはかなさ、一方はその花の咲く期間が長いことと、次々と咲く事に強さと永遠を思うのとは、雲泥の差があります。理解することがどんなに難しいかを教えてくれる花です。
オクラの花です。 オクラは、刻んだ時のぬめぬめした粘り気の正体は、ベクチン、アラピン、ガラクタンという食物繊維で、コレステロールを減らす効果をもっています。他の栄養素としては、ビタミンA、B1、B2、C、ミネラル、カルシウム、カリウムなどが含まれるため、夏ばて防止、便秘、下痢に効く腸整作用などが期待できそうです。
オクラは日本語とばかり思っていましたが、日本語では「アメリカネリ」。私の誤解は、アメリカのスーパーマーケットで、ローマ字で「DAIKON」「NAPPA」 と並んでいましたので、そのとき、日本語に飢えていて”オクラも日本語”と早とちりしてしまって、以来ずーっと誤解のままでした。
この3種類とも、アオイ科の植物。花の形は似ています。


