ことしほど一足飛びに冬が来たと感じる寒さは近年無いことでした。
そんな空気のぴーんと張りつめたようなこの季節には、乾燥野菜を作ります。チョットした残り物の大根、人参、蓮根などお日様の元に干すと甘味が加わり、市販の物では味わえないおいしさです。勿論、自分で作ったという自己満足も含めてですが。
この時期にそれらとは別に、農産物センターで原木椎茸で肉厚の物を見つけたときに買い込み、ベランダで軸の方を上にして襞(ひだ)に太陽が当たるようにして干します。干し上げて冷蔵庫に入れておきますが、戻すと香りが高く、肉厚の生に状態が戻りそのおいしいことは経験者のみが知る美味さといえます。(奢りかな?)
乾物コーナーでは、国産、天日干しとなると高価ですが、自分で作ると本当に安上がりで、しかも、安心です。
水につけて戻して、甘辛く煮付けて巻きずしやちらし寿司の具、けんちん汁や筑前煮、薄切りにして、薄衣を漬けて揚げると「あわびもどき」としゃれて名前がつきます。麺類の具等々、中華料理にも欠かすことの出来ない物です。味が良く、良い出汁が出ますので多方面に使われます。
椎茸に限らず、一般に茸類は抗癌作用があるともてはやされています。最近は外国産の茸類がありがたがられ、そして非常に効果ですが、日常的に国産の物をもっと食べていればよいのではないかと思ってしまうのですがどうでしょうか?
干し椎茸には免疫力を高めるレンシチン(βグルガン)が含まれているので、抗癌作用があり、又、エイズにも効果があると言われています。
栄養価の最たる物は体内でビタミンBに変化するエルゴステロイドで、骨を丈夫にする効果を期待できます。(使う前に太陽に当てるとより効果的)。干し椎茸の43%が植物繊維で生活習慣病の予防に効果的です。
面白い実験をしたことがあります。
二人ペアになって、一方の人が相手を抱き上げます。次に、左手に天然昆布の小さな切れ端と干し椎茸の小片を持ち、同じ人を抱え上げると、手に昆布と干し椎茸を持って抱え上げたときの方が明らかに軽く持ち上げられるような気持ちがします。参加者一同そう感じました。面白いですから、チョット試してみて下さい。如何でした?
今日は文字通りの植物の力です。


