マノーミン(アメリカインディアンのオジブワ族はワイルドライスをこう呼びます)
数年前、ネイティブアメリカンのデニス・バンクさんのご厚意で、お宅に泊めていただき、ワイルドライスの収穫、選別、仕上げの行程を見せていただきました。
野生のワイルドライスはネイティブの人達の大切な穀物として保護されているようでした。収穫された物から葉や枝などを取り除き、脱穀し、少し炒った状態のが市販されています。
真菰科の実で稲の原種です。
私達が訪れたときは8月の終わり、もう秋風を思わせる冷たい風が湖を渡って来、木によっては紅葉が始まっていました。夜の空は、私が今迄見たどの空より澄んでいて、月は文字通り照り輝き、そんな月夜にも拘わらず、星が降るように瞬き、天の川が濃く横たわっていました。湖に反射する月や星影ととで協演しているようでした。
次の日、彼らの祭り、サンダンスを見に行きました。正装した人達が集まり、ドラムの音に合わせて歌い踊っていました。女性達の踊るというか、歩いているというのかもしれないのですが、誇り高く気高く感じられました。空高くイーグルが舞っていて、その祭りが祝福されているのを知りました。
マノーミンはネイティブアメリカンにとって特別に神聖なものでヒーリング効果があると信じられています。用途も大変広く、彼らの祭りの特別料理にも、普段の料理にも使われます。
夏の終わりに、日を決めて家族総出で収穫から脱穀まで行い、その収穫を感謝します。
マノーミンはミネソタ州北部のネイティブアメリカン保護区にあるリーチ湖に自生するもので昔ながらのカヌーに乗ってドラムスティック状の棒で実をカヌーの中にたたき落とす方法で収穫していきます。この実には蛋白質やビタミン、ミネラルに富み、食物繊維も豊富です。
癖のないマノーミンはどんな料理にも使うことが出来ますが、ネイティブアメリカンが昔から作ってきたもの、プレーンなポリッジ(粥)、鹿の肉、メープルシロップやブルーベリーシロップと共に調理する。また、粉にしてパンを作るときに混ぜたり、赤ちゃんの離乳食、ポップコーンのようにしてメープルシロップで味付けしたりと多彩です。このマノーミンのふくらしたものは男達が狩や魚釣りに行くときの携帯食にもなります。
上の写真は、持ち帰って普段の料理にマノーミンを混ぜて作ってみましたが、その他にもコロッケ、ハンバーグ、チャーハン、パンケーキなど普段の料理の時にマノーミンを加えて使うと良いでしょう。
日本から帰国したアメリカ人の友人が屋内で行われたサンダンスの写真を送ってくれました。彼はネイティブアメリカンのドキュメントをとる計画だそうです。
ワイルドライスは SOSEI
で扱っています(アメリカ)





