食品ピラミッドピラミッド2 の続きです。

 


 ピラミッドの下段は穀物製品、どっしりと基礎を築き上げるには「穀物の力」が必要だと語っています。もし、基礎がなかったら、ピラミッドは空中楼閣(くうちゅうろうかく)、あるいは、もっとサイズが小さいピラミッドになります。しかもその穀物は、粒の儘、未精白な物が望ましいと有ります。


人の歯  馬の歯


  どうして、人は食べ物の中で穀物を多く取らないと駄目なのかしら?


 一つの理由は、人類の生きてきた環境がそのように作り上げたと言うことではないでしょうか。


  成人の歯は32本。切歯(門歯)8、犬歯4,臼歯20.その内、切歯は植物をちぎったりするのに便利な機能を持ち、臼歯は植物をすりつぶす役目があり、犬歯は狩りをする歯から発達したと単純に思っていましたが、チンパンジーの雄の犬歯は闘いの武器になるそうですから、もしかすると、人の遠い祖先もそのような必要から、犬歯が出来、闘いの必要が無くなると、犬歯は鋭さを失ってしまったのかも知れないとも思えます。


 

 馬の歯の写真を見たとき、ウワッ大きい。最もこの写真の馬の歯の咬合には問題有りますが。馬の歯は臼歯24、切歯12、犬歯4です。人より遙かに大きな体ですから、歯もそれなりに大きくて当たり前なのでしょうが。インパクト有りますね。


 人の歯の犬歯1:切歯2:臼歯5に対して、馬は犬歯1:切歯3:臼歯4。ですから、その歯の樋で推測すると、馬は人よりも多くの草、葉菜を食べて、大きな体を作ったのでしょうし、人は多くの穀物を摂ってきたのでしょう。


 人の写真は弥生時代の人骨ですが、素晴らしいかみ合わせを持ち、犬歯という形状がほとんど無い歯並びです。キット、この頃の日本人の食べ物は、穀物、野菜等を主に摂る生活が既に定着して長いのでしょう。


 馬も人も、他を殺し、肉を食べる必要がないことを写真が語っているようです。




 動物の歯の特徴が手際よく書いてありました。

 トラやジャガーなど、ネコ科の肉食獣の歯は、狩りをして獲物を倒すために、鋭くとがった
大きな犬歯(キバ)を持っています。犬歯が獲物に少しでも深く刺さるよう、門歯(前歯)が小
さくなっているのが大きな特徴です。
 また、捕らえた獲物の肉を引き裂くためには、裂肉歯と呼ばれるギザギザの奥歯を持っています。


 草食獣は、反芻(はんすう)をする動物としない動物に分けられます。
反芻する動物は、胃が3~4つに分かれ、
一度食べたものを再び口に戻して噛み直す動物で、
 キリンやラクダなど、蹄(ひづめ)の数が2つか4つの偶蹄類たちです。この動物たちは、
上の門歯がなく歯茎だけしかありません
 
草や木の葉をつまんで、口先を持ち上げるようにして食べるので、下の歯が包丁、上の歯茎が
まな板の役割をしています。臼歯(奥歯)は上下にあり、食物をすりつぶす面が広くなっています

どうぶつ広場にいるヤギもこの仲間です。
 反芻をしない、モウコノロバやグレビーシマウマなどの、蹄の数が1つの奇蹄類では大きな
門歯が上下にあり、草を引きちぎるように食べます。偶蹄類でもブタやイノシシは、胃が1つ
で分かれておらず反芻をしないために、門歯は上下にあります。


 エリマキキツネザルのような原猿類では、下の第一臼歯(奥歯)がキバのようにとがってい
るのが特徴です。葉を主食とするアビシニアコロブスなどの
臼歯は、正方形ですりつぶす面が
広くなっています
。また雑食のマントヒヒは、雑食のヒトと似た歯を持っていますが、雄には
大きな犬歯があり、戦いの時武器になります。
チンパンジーなどの類人猿は雑食といってもほ
とんど植物を食べているので、ヘラ状の門歯と比較的広く四角い臼歯
を持っています。またマ
ントヒヒ同様雄には大きな犬歯があります。


 ネズミたち、齧歯(げっし)類と呼ばれる動物たちの門歯(前歯)は、物をかじるように鋭
くとがっています。この歯はいくら硬いものをかじっても、一生伸びつづけます

(野毛山動物園の動物の話より)


 写真を見て、歯の数を知って、食べ物の中で何故穀物が大切なのかを、私なりに理解したつもりです。勿論、他にも多くの理由があるでしょうが。


 秋になりました。「天高く、馬肥ゆる秋」です。馬だけでなく、私達も自然に食欲が出てくる季節です。寒い冬に備えて、寒さに負けない身体を作ってくださいね。お米を食べるって、大切です。出来るだけ、身体に必要な成分に富んでいる未精白の、せめて五分づきでも、ヨーク噛んで食べてくださいね。


(馬の歯はhttp://oliver.exblog.jp/i4  からコピーさせていただきました。有り難う御座います)


次は噛むことを・・・