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(ここは・・・・・・・)
リオンは真っ暗な場所にいた
立っている感覚はない
体温や匂いもない
(あれからどれくらい経ったんだろうな・・・・・)
スタン達を逃がし自分が海水に飲まれてから
(ここは死後の世界というやつか・・・・・?)
だがその実感はない
自分の意思があり思考できるから
(せめて・・・・・一言、謝りたかったな)
スタン達に
自分の事を仲間と言ってくれた者に
(最後まで・・・・・)
一緒に戦いたかった
互いに命を預ける相手として
(もう・・・・・遅すぎたか)
「・・・・・哀れなリオン・マグナス」
(誰だ・・・・・?)
声がした
感情のこもっていない
女の声
「今一度、その未練を断ち切る機会を与えてもよいのだが・・・・・」
(なにを言っている・・・・・?)
「私に協力するのなら機会を与えよう・・・・・」
(僕は・・・・・生き返るのか?)
「返答次第だ・・・・・」
(・・・・・・・・)
リオンは思案する
どうせ自分を利用するというのはわかっていた
だが関係ない
(もう一度・・・・・やり直せるなら・・・・・)
たとえ全てを捨ててもよかった
名前も・・・・・なにもかも
(わかった・・・・・)
「では・・・・・!」
リオンが光に包まれ
やがてその空間から消えた
名前を捨てた彼
遥かなる時を越えて
再び彼の運命は動きだす
英雄の卵である少年との出会いによって・・・・・
Sadness・Destiny -完-