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「な、なんだ!?」

いきなりの事にスタン達は驚く
リオンが口を開いた

「ヒューゴめ・・・・・始めたか」

「ヒューゴ!?この揺れはヒューゴが起こしているのか!?」

スタンが尋ねるが揺れは更に激しくなる

「チェルシー、エレベーターを見てきてくれ!」

「は、はい!」

ウッドロウがチェルシーに頼む
それから間もなく戻ってきた

「駄目です!落石のせいで道が塞がっちゃっています~!」

「なに・・・・・!?」

「おいどうするんだよ!?このままじゃ生き埋めだぜ!?」

その事実にコングマンが焦る
全員が諦めかけていた時にリオンが何かを発見した

「全員あれに乗り込め!」
どうやら荷物運搬用のリフトがあったようだ
リオンの言葉にスタン達は急ぎリフトに乗り込んだ
しかしリオンは別に操作盤らしきレバーの前に立つ

「リオン!お前も早く!!」

スタンが呼びかけるがリオンは応じない
リオンは一つの覚悟を決めていた

(・・・・・悪いな、みんな)

「・・・・・僕は一緒にいけない、リフトを操作するには・・・誰かが一人残る必要がある」

「いいから早く来い!」

「リオン!」

スタンとルーティが叫ぶ
だがリオンの意思は変わらない

「・・・・・ルーティ、お前の知りたかったことを教えてやる」

「・・・・・えっ!?」

「リオンお前何言ってるんだよ!?」

構わずリオンは続ける

「・・・・・ヒューゴの妻の名は、クリス・カトレット」

「リオン!」

「そしてクリスは・・・・・僕の母でもある」

「なに・・・・・よ!?」

「認めたくないが、僕とお前には・・・・・全く同じ血が流れてるのさ」

「嘘・・・・・そんな・・・・・」

「リオン、あとでいくらでも聞いてやるから早く!」

スタンの呼びかけを無視してリオンは続けた

「・・・・・それとスタン」

「なんだよ!」

「お前は僕の事を友達扱いしているが、僕はそんなこと認めた覚えはない」

「リオン・・・・・!」

「僕は・・・お前のように脳天気で、図々しくて馴れ馴れしい奴が・・・・・大嫌いだ・・・・・」

リオンはそう言うが内心は謝罪の念でいっぱいだった

(すまない・・・・・スタン)

そして自分にとって不器用な励ましを送る

「だから・・・・・あとは任せる」

「リオン・・・・・!」

リオンはそのままレバーに手をかける
それに連動してリフトが上昇し始めた
スタンはフェンス越しにリオンに駆け寄り叫ぶ

「リオン!、リオーーーン!!!」

「・・・・・・・」

リオンは答えずに強い意思を込めた瞳で見つめ返す
やがてスタン達の姿が見えなくなった

「・・・・・・・・」

リオンは力無くその場に腰を落としシャルティエを抜く

「付き合わせてすまないな・・・・・シャル」

長い間一緒に過ごした友であるソーディアンに謝罪した
それに反応しシャルティエのレンズが淡く黄色に光る

「いいんですよ、僕のマスターは・・・・・坊ちゃんです」

「そうか・・・・・」

レンズの光りが消えシャルティエも沈黙する
やがて洞窟の岩肌から海水が浸蝕してきた

(相変わらず不器用だな・・・・・僕は)

だが後悔はない
自分で決めた事なのだから

(来世では、改めたいものだがな・・・・・)

やがて腰まで海水が浸かってきた
天井には無数の亀裂が走っている

(最後に一目会いたかったな、マリアン・・・・・)

夢ではなく現実に
ふと思いだす

(あなたの選んだ道に後悔はしないで・・・・・)

夢でマリアンが言った事を思い出した

(してないさ・・・・・満足だよ・・・マリアン)

やがて天井が崩れ落ち海水が怒涛の勢いで流れ込む

リオンは

「これで・・・・・よかったんだろう?・・・・・マリアン?」

目を閉じ、最愛の人に言う
やがて海水の波にリオンの身体は飲み込まれた

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