とにかく楽しい!ソニー α350 レビュー その1
みんぽす レビューのため、Willvii株式会社 経由で
お借りしたソニー α350 のレビューです。
無償モニターなので辛口レビューになるコトもあります。
■ プロローグ
α350やα700は、リリース直後から「楽しいカメラ
なのではないか?」という直感があった。
「写真を撮る」楽しさはもちろんのこと、その過程、
「カメラを使う」楽しさがあるように感じた。
まるでペンタックスK10DやK20Dのように。
図らずもみんぽすからα350の貸し出し告知が届いた時、
私は飛びついた。そして幸運にもα350の担当に選ばれた。
一ヶ月使ってみて、確実にこう言える。
「α350は期待を裏切らなかった」と。
(α350で撮影 クリックすると拡大します)
■ 「使える」ライブビュー機能搭載
α350はソニーの初心者用デジタル一眼レフカメラだ。
ただし初心者用と言っても、中級者の一歩手前といった
感じに機能が満載されている。
まずはα350の特徴をまとめておこう。

(EOS-1D Mark III で撮影)
画素数は1420万画素でISOは3200まで上げることができる。
800までは実用的に使えるレベルだ。1420万画素というのは、
ペンタックスK20Dと並び、APS-Cサイズのデジタル一眼では
最大の画素数となる。
ただし画素数の多さが無条件に画質には直結するわけでは
ないので注意が必要だ。基本性能が悪いと、高画素は無理な
拡大コピーのようなものになってしまい、画質の荒れが目立つ
ようになる。
一方で、性能のよいカメラであれば、高画素はなめらかな
階調や細かい描写(高い解像感)に一役買うことになる。
α350は、画素数に見合った性能を持っているように
感じられる。肌のトーンや遠景の描写など問題がない。
やや遠景が甘い気がするが、付属のキットレンズはさほど
性能がよいレンズではないため、画素数にレンズ性能が
ついてきていないような印象をうけた。一度単焦点レンズ
など性能の良いレンズで試してみたいところだ。
手ぶれ補正機能、アンチダスト駆動機能(ゴミ除去機能)
などは今や定番となった機能だが、Dレンジオプティ
マイザー機能(白飛びや黒つぶれを防ぐ)と、コンパクト
デジカメと同じ感覚(それ以上)で撮影できるクイック
AFライブビュー機能 、ファインダーを覗くだけでピント
合わせがスタートするアイセンサーAF、バリアングル液晶
モニター(可動式液晶モニター)などは特徴的でおもしろい
機能だ。

「実用的な」クイックAFライブビュー機能
(EOS-1D Mark III で撮影)
ただ、α350ではα200やα700と比較するとDレンジ
オプティマイザーの効きがやや弱めに設定されているらしい。
効きが強すぎると「不自然」と言われ、効きが弱いと
「差がない」と言われ、なかなかさじ加減が難しい機能だが、
私はもう少し効きが強い方が好みかなぁという感じだが、
悪いわけではない。
このページの最初の写真も、Dレンジオプティマイザーを
スタンダードにし、ストロボをスローシンクロモードにして
撮った写真なのだが、空の色もきちんと出ていて、
何も考えずにこんな写真がサッと撮れてしまう辺り、
α350の楽しさを感じる。
α350の外観を眺めると、なんだかカメラらしくない
カメラだなぁという印象を受ける。良い意味でポップで、
デジタルな時代の一眼という印象なのだ。どことなく
楽しげな印象を受けるのは、ボディ向かって右下の
POPなフォントで14.2と書かれているからであろうか。
■ 楽しいカメラは創作意欲も沸く
α350のような面白みのあるカメラだと創作意欲も沸く。
こうやって撮ったらどうなるだろう、こうして撮ったら
良い写真が撮れるのではないか、と、いろんな事に
トライしてみたくなる。
特に、専用のイメージセンサーを積んだ高速AFがウリの
ライブビュー機能と、可動式のバリアングル液晶モニタの
組み合わせは応用度が高く、今まで一眼レフでは難し
かった撮影がいとも簡単に行えてしまう。
例えばこの写真は、
(α350で撮影 クリックすると拡大します)
急な斜面で、カメラが斜面の上からの撮影だったため、
足首辺りまでα350を下げ、液晶モニターを上に跳ね上げ、
ライブビューモードを使って撮影した。レフなど何も使わず、
ただしゃがんで撮っただけの写真だ。
ライブビュー機能のおかげで、露出補正やカラーバランス
など、液晶モニタで撮る前から確認できるし、そのまま
高速で正確なAFも使えるし、至れり尽くせりのカメラである。
AFの速度やシャッターレリーズラグは一般的な速度で、
エントリー機であることを考えれば不満は全くない。
内蔵ストロボは、特定のレンズでADI調光が行えるため、
なかなか好ましい仕上がりになる「使える」ストロボだと
言える。ただ、プリ発行を何度か繰り返すため、シャッター
チャンスには弱い。
シャッターボタン周りの作りはややチープだが、エントリー
機であることを考えると、むしろ頑張っている方だと言える。
そう考えると、シャッターボタンの感触もかなり良好。

(EOS-1D Mark III で撮影)
シャッター音は私的にはイマイチで、もう少し高音を
効かせたはねるようなサウンドが加味されると良い感じに
なるのではないかと思う。また、ISOボタンは便利なのだが、
使いづらい位置にある。
性能面で不満があるとすれば、ファインダー像が小さい
ことと、連射速度が約2.5コマ/秒であることか。
ライブビューモード時(コンパクトデジタルカメラと同じように
液晶画面に映し出して撮影する機能)のAF性能を追求
したが故に、ファインダー倍率・視野率共に最近のデジタル
一眼の水準を下回ってしまっている。
最初ファインダーを覗いたときに、その小ささに違和感を
感じたが、すぐに気にならなくなった。別に写真が撮れなく
なるわけでもないし、脳がすぐに対応して慣れてくれる。
それに、これと引き替えに、高性能なライブビュー機能を
手に入れることができたのだから、あばたもえくぼ的に
好ましさすら感じたりする笑。
ただ一方で、連写機能が遅いのはがっかりな点で、
ファインダーが狭くても写真は撮れるが、連写が遅いと
撮れない表情やシーンが出てきてしまう。せめて5コマ/秒
位は欲しいという気がする。この点は後継機もしくは上位機
に期待しよう。
α350はやや重量があるものの、女性にもよく似合う機種
だと思う。ボタンが多く、メカっぽさ満点なのだが、
それでいて女性が持っていてもおかしくないオシャレな
雰囲気満点なのだ。
(α350で撮影 クリックすると拡大します)
というわけで、早速モデルさんにα350を持ってもらい、
街を歩いてもらった。なかなかお似合いなのである。
ただ後から考えてみると、これは別にα350以外の
デジタル一眼でも、ほぼ同じ雰囲気の写真になるよね、
ということに気がついた…笑。
まぁしかし、アクセントのオレンジカラー、メタリック
オレンジ塗装のαマーク、バリアアングル液晶と、
女性にもマッチしやすい雰囲気を持ったデジタル一眼だ。
■ グリップが小さくて使いづらい
ただし、使い勝手に関しては色々と不満点があった。
まず、グリップ部が小さいので手の大きめな男性だと
握りにくく、しっかりホールドできない。私の場合、
せめてもう一回り大きいサイズでないと、使いづらくて
仕方ない。

次に、Fnボタンを押して表示される設定画面。

(設定画面)
文字とアイコンでわかりやすく表示されるのだが、この
画面で各設定内容が分かればより使いやすくなった
のに、と感じることが多かった。
この画面から各設定内容を確かめようとすると、いちいち
それぞれの設定画面を開くか、もしくは、再度Fnボタンを
押して情報画面に戻る必要がある。
「測光の設定はどうだったっけ?」「フラッシュモードは
どうなってた?」と、何度も行ったり来たりして、撮影の
テンポがかなり悪くなってしまった。
この設定画面に簡易的でもいいから、設定内容が
表示されれば、その煩雑さが解消されるので、
是非後継機では検討して頂きたいと思う。
もちろん情報画面にはちゃんと一覧表示される。

(情報画面)
Fnボタンを押す前に、この画面で全ての設定を
把握しておけば問題ないのだが、急いでいたり
複数の機器を使っていると、そんな余裕が無くなって
いるのが現状だ…。
それから、クリエイティブスタイルという画の味付け設定に
AdobeRGBが含まれていたことに違和感を感じた。

つまり、「風景」や「ポートレート」、「夜景」と同列に
「AdobeRGB」があるのだ。しかし、「AdobeRGB」は
カラースペースの設定なのだから、通常はクリエイティブ
スタイルの設定と切り離して、カラースペースの設定と
して別途「AdobeRGB」か「sRGB」を設定できるように
するべきではないだろうか。
まぁ、エントリー機で「AdobeRGB」を使う人なんて
滅多にいないような気もするので、この項目があるだけ
幸せ、ということなのかもしれない。
次回は実際の撮影シーンでのお話などを。
モデル:未来
(つづく)


