私、自分は幸運のもとに生まれた人間だと思ってたんだけど、50代、人生後半になってからこんなにも不運な出来事に遭遇するとは思いもしなかったな。
17年も連れ添った夫が突然豹変して、家族を捨てて出て行って、それはそれで理解できないまま前に進むしかなかったんだけれど、
それでも子供達に励まされながら頑張って走ってきた。仕事も順調で、マッチングアプリなんかもやって数人の男性と会ったりして、なんとか前向きになれてた。
そんな時に、突然病に倒れた。そこで全てがまた止まった。
一ヶ月の入院中は痛みで苦しみ、注射嫌いな私が毎日のように針を刺された。
こんなに苦しんだのは出産以来だった。
”何でこんなに苦しまねばならないのだろう”、”苦しむべきは家族を捨てた夫だろう”と何度も思った。
夫が苦しめば良いと願っていたせいだろうか、それが自分に起きてしまったのだろう。
そしてさらなる試練は、病名だった。
病気は病気でも、入院して治療を受ければ治るものならいいんだけど、
私の病気、国指定の難病、”多発血管炎性肉芽種症”とかいうもので、ドクターから、”no cure(つまり、治らない)”と断言された。
風邪もひかないほど健康で元気だった私が難病?嘘でしょ。
原因は定かではないが、私の中では、やはり、夫から最後に受けた仕打ちからのストレスではないかと思わざる負えない。
眠れない夜をどれだけ過ごしたことか、食欲もなくし、食べる楽しみも失っていた。
こんなにも不運が続く?
私、そんなに悪いことした?何これ
