霧囚

霧った道をどちらへ行こか
誰かに呼ばれた気もしない

あちらに行ったら悪魔がいるか
どのみち行かずに立ちぼうけ

霧に喰われながら
霧を弄ぶ
仄白い世界に
私を閉じ込める

霧った街でひとり踊ろか
白い手足と戯れながら

肺に愛しさ染みれば吐いて
舌に絡めてヒマつぶし

霧に喰われながら
霧を弄ぶ
仄白い世界に
私を閉じ込める