わり暗算のテクニック その3では、その1、その2の内容をもとにした応用テクニックです。
4)計算を省略する
これまでご紹介したテクニックを組み合わせると、計算を最後までやらなくても答えを出すことが可能です。
問題によっては一瞬で解くことが可能になります。
具体的には2)と3)のテクニックの組み合わせです。
このテクニックが使えるのは、割る数の下一桁が1、3、7、9の時。
例えば、日珠連暗算1級レベルの問題で、28,118 ÷ 827 という問題で考えます。
割る数827の下一桁が7であり、テクニック2が使えます。
割られる数28,118の下一桁が8ですので、かけ算九九の7の段より、答えの下一桁は4だと分かります。
続いて、テクニック3より、割られる数5桁 - 割る数3桁 より、答えが2桁であることが分かります。
問題を見ただけで、答えが2桁でその下一桁は4だと分かるのです。
あとは、答えの上一桁を求めるだけ。
28,118 ÷ 827 で、答えの上一桁に3が立つ分かった瞬間、答えは34と求めることができます。
答えが3桁以上になる問題の場合は、下から2桁目の数字が分かった時点で答えが求まります。
私のつたない文章で表現すると、非常に面倒なことをやっている様に感じるかもしれませんが、慣れるとこの一連の作業が一瞬でできる様になります。
ただし、これらのテクニックは、その問題が割り切れることが大前提です。
ですので、これらは珠算競技や検定のためのテクニックであり、割り切れないわり算を行うことが多い一般社会では、そんなに役に立たつものではありません。
しかし、数字に強くなるという面では、テクニックの2や3は数字の性質の一つとして、知っておいて損はないかと思います。
以上、わり暗算のテクニックでした。