買い方も売り方も
的中した人は注目される。
さて、この緩和バブルの行く末はどうなるか。
ウォール街で昨年、株高予想を的中させた数少ない一人が再び逆張りの立場に立っている。しかし今回、ブライアン・ベルスキ氏は、周囲に株への強気な見方が多い中で大幅下落を予想する。
BMOキャピタル・マーケッツの最高投資ストラテジストを務めるベルスキ氏はブルームバーグのインタビューで、米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ時期について誤った楽観が広がり、株価はあまりにも早急かつ大幅に上昇したとして、調整が差し迫っているとの見方を示したた。
同氏は「FOMCが利下げを一切しない場合はどうなるのか」と語り、「われわれは、金利が下がれば株が上がると考える投資家の世代を育ててきた」と続けた。
FOMCが20日、年内に数回の利下げを実施する軌道にあることを示唆し、S&P500種株価指数は週間ベースで年初来の大幅高となる勢いだ。今年に入り、S&P500種は終値で最高値を20回更新しており、トレーダーは早ければ6月の利下げを想定する。
ただ同氏は、長期的には株に対してなお強気な見方を維持していると強調。背景には景気の強さや堅調な企業利益に基づく楽観がある。その上で「より近い将来という意味で、相場は一服する必要がある」と分析した。
同氏の年末のS&P500種目標値は5100。同指数は3月1日にこの水準を突破している。ブルームバーグが調査する25社のストラテジスト予想では上から13番目となっている。