日本のロック、そしてシーナ&ロケッツとしても重要な位置付けの作品だった

「SHEENA&ROKKETS #1」がようやく正規に発売となった。

当時所属していたエルボン・レコードとのトラブルにより

予約分の3000枚の初回プレスのみで市場から消えてしまった幻の一枚。

現在まで流通していたものはコピーであったり勝手に曲順を変えられた

オフィシャルとは言えない代物だった。

ザ・フーのファーストの米盤みたいな感じだ。

この度、「#1」単体と「#1MONO」と「御法度盤」∔特典の付いた

3枚組のSPECIAL EDITION盤が発売された。

今回の音源は約2年前に鮎川誠自身がシーナの実家で発見した

最初のテスト盤(#1)、ラジオ用にモノミックスしたセカンド・マスター

テープ(#1MONO)、鮎川誠の秘蔵コレクションから発掘された

アルファ時代の未発表曲(御法度盤)が鮎川誠の手によって商品化された

もので正真正銘の正規盤と言っていい。

「#1」は曲順が正され、シングルだった「涙のハイウェイ」と

「恋はノー・ノー・ノー」はボーナストラックとしてアルバムの最後に

収録されている。

これが決定版だと思う。

「#1MONO」は、やはり音の質感がかなり違って聞こえる。

個人の好みもあると思うがブルース系はこちらの方がしっくりくる感じがする。

「カモン」のシーナのヴォーカル・ヴァージョンなど3曲の未発表曲、

未発表テイクを追加収録。

この2枚は、1978年の録音。

「御法度盤」は、マニアには堪らない内容。

冒頭の「サティスファクション」は当然ストーンズを模しているのかと

思いきや、前半はまさかのDEVOでニンマリ。

続いての「カモン」「ディトリッパー」まではYMOとの共演。

YMOが「カモン」をカバーしていたのも驚きだし、「ディトリッパー」は

YMOが発表したヴァージョンとはかなりアレンジが違うのが興味深い。

その他、YMOとの「レイジークレイジーブルース」、

「ソリッドステートサバイバー」のプロトタイプ、

「レモンティー」と「オマエガホシイ」(もろストゥージズ)の

1979年ヴァージョンも滅茶苦茶カッコいい。

これでやっとサンハウスの末期からアルファ・レコードから再デビューした

シーナ&ロケッツまでの時間が埋まった様な気がする。

日本のロックに少しでも興味のある方は必聴です。

SHEENA&ROKKETS #1(旧盤)
https://www.youtube.com/watch?v=w-C3fmOKnsc

SHEENA FOREVER
https://www.youtube.com/watch?v=OF3hDwMXVvU&t=7127s