ロジャー・ウォーターズ在籍時最後のアルバム。

ロジャーの父親がテーマのプライベートな内容で楽曲的には

前作のザ・ウォールを継承するものであるため、当時は二番煎じ的に

酷評されていた記憶がある。

実際、セールス的にも前作を大きく下回った。

すべてにおいてロジャーがイニシアティブを握っているため

バンドとしての一体感に欠ける面は否めない。

だから駄作と言われるのだろう。

しかし、特にヴォーカル面においてのロジャーの表現力はピークを迎えており

桁違いの説得力がある。

ロジャーのソロ公演も含めてライヴで披露されるのが極端に少ないので

見落とされがちではあるが、この緊迫感は「鬱」以降の第二期フロイドには

ないものだ。

つまり、ロジャーをどう評価するかでこのアルバムの思い入れ度は

相当に違ってくると言う事だ。

世紀の名盤だとは言わない。

ただ、個人的には非常に愛おしい作品なのは間違いない。


Pink Floyd - The Final Cut
https://www.youtube.com/watch?v=UxgZnVTyWRk

Roger Waters - Fletcher Memorial Home
https://www.youtube.com/watch?v=AiojDdR3YCM

Roger Waters - The Gunner's Dream
https://www.youtube.com/watch?v=aC9rY4HeN6A

Pink Floyd - The Final Cut(Full Album)
https://www.youtube.com/watch?v=-ypsN2x8i0M&t=1376s