私は実は読書が昔から苦手


ドラマや映画といった映像作品のほうが

スッと頭に入るし

心に響く


映像作品を見て、興味を持って

原作小説を読むことはある


昨年から、テレビのあるリビングで夫が在宅勤務をするようになった関係で


私が1人でゆっくりドラマや映画をみる時間が

激減してしまった


子どもの就寝時間が遅くなり

塾の送迎もあり

平日や土日夜にドラマを見る時間は

ほとんどない


唯一の平日仕事がない日

夫は出勤にしてもらって

子ども達が学校のわずかな時間に

ドラマや映画を見て

息抜きしている


私はずっと夫とべったり一緒に家にいると

息が詰まってしまう

1人の時間が重要なのだ


というわけで

毎シーズン追えているドラマは

1.2本になってしまった


今は

大河ドラマ 光る君へ と

NHK  燕は戻ってこない


をリアルタイムや録画で見ている


光る君へは

大石静さんの脚本


燕は戻ってこない は

桐野夏生さんの原作である


大石さんも桐野さんも

1951年生まれの72歳である


なんという瑞々しい感性なんだろう


私は43才になり

いよいよ老化も甚だしく

肌の水分量の変化や

ファンデーションのノリの違い

体型の弛み、肉の柔らかさを嘆いているが


一方で

72才の大先輩が

胸ときめかせる作品

約30才年下の女性の胸をギュッと掴み抉る作品を

描き続けているのである


私が老化を嘆くなんて

とてつもなく失礼で無礼で

向上心が足りない


頬をはたかれる思いがした


たしかに20代に比べたら

肌も体型も

何もかもがちがう

老化といえばそれまでだ


でも内面は

20代にはなかった忍耐力、包容力、経験値

少しは身についているのでは無いだろうか


それらを人間的な魅力として

昇華できる人になりたい


肉体の老化ばかりを嘆く人は愚かだ


42才までは

失った若さや

妊孕力を含めた

女性としての価値のようなものに

ずいぶん囚われていた


でも

43という数字を目にして


もう産み育てる性であることへの

執着を捨てても

良いのでは無いか、と

自然と思えた自分がいた


私は幼い頃から兄弟がおらず

将来は親の面倒を見なくては

早く結婚して子どもを産まなくては

子どもを産んだら

子どものためにやりたいことはセーブして我慢して

子どもが健やかに育つことを第一に考えなくては


と、ずっと、

自分がしたいことよりも、


家族のため


を優先して生きてきた


でも、あと人生半分もないかもしれないと

思った時に


自分の人生だから

自分の好きなことをして

生きてみたい



家族のためではなく

自分のために

生きたい


という思いが、ふつふつと心の底から湧いたのだ


子どもは今年15才、12才になる

まだまだ親は必要だけれど

四六時中親が必要な年齢では無い


人生の大先輩が紡ぐ言葉

才溢れる女性達のメッセージ


私が感じるものがあるのなら

一歩踏み出してみたい


まずは

自分が家族のため、子育てのために

諦めていた夢はなんなのか

見つめるところから

はじめてみようか


最後に

光る君へ の NHK内田ゆきプロデューサーの言葉が胸に響いたので、自分の備忘録に貼っておきます