3月になった。当地へ転居したのは昨年3月12日。

世の人が異動等で動き出す繁忙期前に転居してしまおうと考えたのだった。

 

先日友人と映画館に。『PERFECT DAYS』鑑賞。

映画鑑賞なんていつ以来?最後に観たのは『PATERSON』だから4、5年振りか。

拳銃を撃ったり人が殺されたりといった暴力的シーンが苦手だから

そうなると、作品を選ぶ時点で限られてくる。

 

世評は高いみたい。

楽しめたし悪くはないけれど『???』が見終わっての感想。

ドアノブの中心にボタンタイプがある鍵構造になっていると役所は述べたようだが

ひとつ挙げれば『なぜ主人公は家の鍵を閉めないのだろう』といったこと。

ただストーリー設定が好み。『PATERSON』もそうだし

他には『いつか読書する日』『東南角部屋二階の女』とか

 

久しぶりに新刊単行本を購入。

ユーリー・マムレーエフ『穴持たずとも』(白水社)

2年前に始まった<ロシア語文学のミノタウロスたち>シリーズの三冊目。

試しに買った一冊目の

ガイト・ガズダーノフ『クレールとの夕べ/アレクサンドル・ヴォルフの亡霊』

がとても良かったので買い続けようと決めた。

いまの生活を始めてから単行本を買う機会がだいぶ減ったけれども

気に入った作品を精選して買ってゆかれればよい。

 

ただ、今月は

マーガレット・アトウッドのマッドアダム三部作のラスト『マッドアダム上・下』が出る。

2冊で7千円越え。節約に努めなければ。

 

一作目『オリクスとクレイク』の原著刊行は2003年、邦訳が2010年

二作目『洪水の年』の原著刊行は2009年、邦訳が2018年

そして『マッドアダム』の原著刊行は2013年

 

『オリクスとクレイク』は早川書房だが『洪水の年』『マッドアダム』は岩波書店

そして『オリクスとクレイク』の訳者は畔柳和代だったが

『洪水の年』ではアトウッド作品を数多く訳している佐藤アヤ子に代わり

『マッドアダム』の訳者は林はる芽、といろいろあったけれど

10年かけて刊行されたシリーズが14年目に邦訳で揃う。まずはめでたい。

でも、『オリクスとクレイク』から読み返しておかないと駄目だろうな。

嬉しい悲鳴、と考えたい。