実はリスクが高い「ベビーカー」の熱中症対策4つ
今夏も暑くなると予想され、懸念される“熱中症”。特に体温調節機能の未発達な赤ちゃんはかかりやすいです..........≪続きを読む≫今夏も暑くなると予想され、懸念される“熱中症”。特に体温調節機能の未発達な赤ちゃんはかかりやすいですから、一段と注意が必要です。中でも見落としが ちなのが、“ベビーカーの熱中症対策”。多くのベビーカーが安全を最重要視した構造のため、逆に密閉性が高まり、熱中症リスクが高まりやすいのです。

今回はトレンド総研の「乳幼児の熱中症に関する調査」から、せんぽ東京高輪病院(東京都港区)の小児科医である辻祐一郎先生のコメントをもとに、ベビーカーの熱中症対策をご紹介します。

 

■1:日よけカバーは必需品

日よけカバーは紫外線だけでなく、直射日光の熱も軽減してくれるので必需品です。

<直射日光はベビーカーの側面からも差し込むことがあるので、しっかり日よけをできているかは確認しなければなりません>

頭の上部分だけのカバーもありますが、それでは不十分。顔の横や前もきちんとカバーできているか確認しましょう。

 

■2:ハイシートで照り返し対策を

大人だと分かりにくいですが、照り返しによる熱の影響は想像以上の大きさ。

<輻射熱の影響は、地面からの距離の2乗に反比例します。そのため、車高30cmのベビーカーと比べると、車高が50cmのベビーカーに対する輻射熱の影響は約3分の1にとどまります>

逆に考えれば、車高30cmのベビーカーは車高50cmより3倍も暑いということ。大きな違いですから、ベビーカーはできるだけハイシートを購入したいもの。ハイシートでない方は、“断熱シート”でも照り返し対策ができます。

 

■3: 風通しを良くする

赤ちゃんを乗せるベビーカーは、安全性を最重要視。それがかえって、熱中症リスクを上げています。

<ベビーカーの中は熱や湿気がこもりやすい形状であると言わざるを得ません。そして、この熱はもちろん、ベビーカー内にこもった湿気は汗をかきにくい環境を作り、結果、熱中症が起こりやすい環境を生み出します>

ベビーカーの通気性対策といえば、幌のメッシュ、背面シート裏の通気孔やメッシュ、通気性の良いクッション素材など。全てを駆使し、ベビーカー内の通気性を上げましょう。

 

■4:シートの洗濯はこまめに

 ベビーカーのシートって、洗濯することは少ないですよね。しかしそれも熱中症の原因に。

<汗をかきやすいように、ベビーカーの環境を整える必要があるということは、ベビーカーを清潔に保つということも求められます。汗で湿った状態というのは、菌の繁殖しやすい環境とも言えます>

「理想は毎日」とのこと。夏は乾くのも早いですから、できるだけこまめに洗濯してあげましょう。

 

こまめな水分補給・日陰や屋内への移動にあわせて、ベビーカー自体の対策もきちんととってくださいね。