30代女性を襲う摂食障害
摂食障害と聞いて、まず思い浮かぶのは、思春期にありがちな極端なやせ願望から、病的にやせ細った10代の..........≪続きを読む≫摂食障害と聞いて、まず思い浮かぶのは、思春期にありがちな極端なやせ願望から、病的にやせ細った10代の少女。が、30代、40代の女性にも、この病気に悩まされる人はたくさんいる。

摂食障害は、健康の問題を引き起こしたり、生命の危険にかかわったりすることもある、これは病気だ。

●3つのタイプと、それぞれの症状

摂食障害は、「拒食症」「過食症」「むちゃぐい障害」3つに大別される。それぞれの典型的な症状は以下の通り。

「拒食症」
・低体重
・体重増加への強い恐怖心がある
・実際にはやせ細っていても、自分は太っていると感じる
・女性の場合、3回連続で生理が来ない

「過食症」
・短時間に大量の食べ物を摂取した後、吐いたり、下剤を飲んだりして、体重が増えないようにしようとする
・食べる量が自分ではコントロールできないと感じる
・体重は標準だが、太ること対して恐怖心があり、何とかして体重を減らしたいと思っている

「むちゃ食い障害」
・異常に大量の食べ物を、満腹で気持ち悪くなるまで食べ、その後罪悪感に襲われる
・過食症と違って、むちゃ食いの後、吐いたり、過激なエクササイズをしたり、減食したりしない。
・空腹でなくても食べる
・むちゃ食いしている間は、食べるスピードが速い
・肥満の場合が多い

●なぜ、摂食障害になるのか?

摂食障害の原因は特定されていないが、やせているのが美しいとされる現代の社会観念、生活上のストレス、個人の性格、親や兄弟姉妹の影響(家族に摂食障害を患っている人がいると、同病気にかかりやすい)、遺伝などが関係しているといわれている。

また、うつ症状や疎外感、無力感、無理なダイエットが原因になることもあるという。

●健康への影響

摂食障害が心や体に及ぼす影響は、想像以上に大きく、例えば次のような健康上の問題を引き起こす。

・精神不安定、うつ症状
・低血圧、不整脈
・貧血
・筋力の低下、骨粗しょう症
・腎結石そのほかの腎臓疾患
・便秘、過敏性腸症候群、膨満感
・生理不順、不妊症

●「私って、摂食障害かも?」と思ったら…

摂食障害にかかるのは圧倒的に女性が多く、拒食症・過食症の85%~95%は女性というデータもある。この病気は、単なる食行動異常ではなく、精神的な要因が背景にあり、また病気だという自覚が無い場合も多いので、自分ひとりでは治しにくい。

あなたや友達が、もしも「私ってそうかも?」と思い当たるところがあるのなら、早めに病院に行ったりアドバイスをしてあげ、必要であれば、きちんと治療を受けよう。

※当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。