時と場所は、何のためにあるのだろう。ずっと昔と今は何が違い、それは未来でどうなるのか。

何時か語り合った。

「もしもさ、永遠があったらとか考えた事ある」

「あるかも。おばけになるとか」

少し笑っていた。

それから十年が経っていた。毎日は、忙しく慌ただしい。

仕事の帰り、夜空の星を見上げた。瞬いていた。小さな頃に、手を伸ばしたのを思い出した。

「ただいま」

「おかえり」

いい香りがしていた。

「今日、カレーライス」

「うん」

微笑んでいる。

急に目の前がぐるぐる回った。

ここは何処だ。見知らない風景だ。どこだ。

「あんたは誰」

「えっあれ、何言ってんの。君の人生のパートナーだよ」

「はあ」

えっなに。

「うわ」

ナイフを突きつけられた。喉元に。

「今は戦争中だよ。あんたは敵か味方か」

「あの平和にいきましょ」

嫌な汗が出ている。

そうだ。必殺のがある。

「なに、にやついてるのさ」

「リラックスしたくありませんか」

「はあ」

肩をもんだ。腹に肘鉄を入れられた。

「ぐう」

「牢に入れられたいか」

「あの全面的に、あなたの味方です」

「本当か」

「はい」

爆発音がした。

「敵襲だ。おい、行くぞ」

「えっとどこに」

「ここで死にたいのか」

腕を引っ張られて、風になったように走った。どうなるんだ。

途中で、真っ暗な穴に、二人で落ちた。

カレーライスの匂い。

「あれ」

「どうしたの」

「なんでもない。手を洗ってくるよ」

あの世界は何だったんだ。

眠っていると、二人で花畑にいた。

「あははははは」

「うふふふふふふ」

幸せだ。死んじゃったのかな。ここは天国かな。

「おはよう」

「ん、ああ、おはよう」

「朝ごはん食べて、仕事に行くんでしょ」

「はい」

毎日毎日、大変だけど、これが生きていく事さ。あははは。

「いってらっしゃい」

「いってきます」

一日、残業も含めて働いた。

「そこのあなた、不思議な方ですね」

「へっそういうあなたは誰ですか」

「占ってあげます」

「あの高額なお金とか取るなら嫌です」

「無料です」

占われた。

「パートナーがいますね」

「ええ、はい」

「永遠の二人です」

「それだけ」

「はい。では」

家に帰ると、優しくしたくなった。

「今度、休みに一緒に行きたがってた水族館に行こう」

「本当」

「うん」

二人で、ジンベイザメとエイを見て喜んだ。

「もし先に向こうに逝ったら、いつか迎えに行くまで見守るよ」

「縁起でもない事を言わないで」

手を繋いだ。了