5周年のご挨拶 | ボルダリングジム【空の向こうへ四足歩行】ブログ

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5周年のご挨拶

ボルダリングジム【空の向こうへ四足歩行】は2014年11月22日にオープンし、2019年11月22日無事5周年を迎えることができました。日々のご愛顧、スタッフ一同、心より感謝申し上げます。

4周年では緩傾斜壁4面(85度・90度C&D・95度)を全面リニューアルし、5周年の今回、強傾斜壁2面(110度・120度)のフルリニューアルを行いました。

皆様のご愛顧・ご支援に報いるためには課題の創出が極めて重要。今までもこれからもずっと変わらず愚直に課題を創造していきたいと考えています。

◇6年目のプラチナウォール

SORAYONはホールドチェンジのサイクルがとても長いと言われています。今回リニューアルした120度壁は2年間ホールド交換を行いませんでした。長期間学びのある壁になるよう仕上げてきましたので、まだあと一年間は良質な課題をご提供できたと思っています。

昨今、業界ではウォールリニューアルのサイクルがとても早く、最低でも半年、一般的には3ヶ月ごとに行われることが多く、最近ではワンマンスウォールなど毎月ウォールリニューアルがあるジムも少なくないのがトレンドです。

ウォールリニューアルのサイクルが早いということは、新しいホールドに触れる機会が増え、ホールド対応能力が向上するという良い面があります。触ったことのないホールドはなかなか持てませんからグレードが高く、コンペを志向しているクライマーにとってはホールド交換サイクルが短いというのはとても重要なことだと理解しています。SORAYONのようにウォールリニューアルの頻度が少ないジムはホールドに対する引き出しが少なく対応力が低い傾向にあります。

一方で、ウォールリニューアルを行うことによって、お客様が長期にわたり取り組んでいる課題が消滅してしまうという不都合が生じてしまいます。段以上の強いクライマーなら、数ヶ月もあればセットした課題を短期で解決できますのでウォール更新を短期で行うことはメリットは多いのですが、5級以下のお客様が7割以上のSORAYONでは頻繁なウォール替えはじっくり腰を据えて課題に取り組む環境を奪ってしまうことに繋がります。

初級者~中級者を育成するには、根気強く地道に課題に取り組める環境の提供が肝要だと考えています。

 

自分の限界にチャレンジできる環境こそ成長の源泉。SORAYONは、長期間じっくりひとつの課題に向き合って頂くため、11面保有しているウォール全てを最低2年間維持できるようウォールセットを思考錯誤してきました。成長を2年間確実にバックアップし続け、鮮度をみずみずしく保てる壁作りは本当に難しい。

 

「5級までの課題はガバをつないでおけばいい」

「飽きたらすぐウォールを変えればいい」

 

攻略が容易な課題は登っていて楽しいし、盛り上がる。

拘りがありすぎる壁は、運営サイドの押し付けなのではないか?

 

一時期理想を諦め、安易な選択肢を選んでしまいそうな時もありました。

長期耐用できる壁つくりはとても難しいのが実情です。初期の頃はホールド選びで多くの失敗がありました。シングルアクションのホールドは同一方向のみ効果的でルートの拡張性が低く単調なルートセットしかできませんでした。2年間は理想と現実が乖離していたことは否めません。3年目からようやくホールドの立体造形ノウハウが蓄積でき、マルチファンクショナルなホールドをどの角度の壁にどのような向きで装着すれば長期にわたり学びのある壁がつくれるのかがわかってきました。

 

4年目にはホールドの形状別配置マトリクスを組み始め、縦横斜めのラインを無尽蔵に組み立てることができる拡張性の高いセットノウハウを獲得することができました。そして一緒に壁を創っていく仲間にも恵まれ、課題創出スピードも幅も格段に向上してきているのが6年目の今です。

今回選定したホールドは、日々のインドア課題や月例のアウトドアアクティビティで露呈した弱点を強化することができる可能性を秘めています。そして、そのホールド群で構成された課題は短期ではなく長期にわたり、皆様が取り組めるよう丁寧に創りこんでいく予定です。

6年目のウォールは5年間の集大成。

乞うご期待ください。

◇プラチナ期間チャレンジ


今取り組んでいる課題は難しくても”いつか”はできます。


そうはいっても鋼のメンタルを持った方は多くはありません。できない課題が数週間続くと心は折れる。そして自分ができる課題がホームジムになくなると同じような強度の課題を求めて他ジムに行く。一日で回収できる課題は快適で楽しい。毛色が違う課題を撃てば引き出しが多くなったような気がしてくるし、攻略できた課題のグレードが高ければ自己肯定満足度が高くなります。

登れない→つまらない→他ジムにいけば強くなれるかもしれない→放浪の旅に出る→グレードのやさしいジムに行けば多幸感が得られる→楽しい→だがしかし一向に強くはならない→ホームジムに戻ってきた頃には取り組んでいた課題が消滅している→別の課題に取り組むが限界を超えた課題に取り組む習慣がない→つまらない

これは以前自分が辿った負のスパイラルです。

見切りをつけたことに見返りはありません。逃げたこと、回避したことは100%の失敗であり、逆にやってみればどんなに難しそうなことにも可能性が開けるかもしれない。

たくさんレッスンやスクールに参加し論理や力学、そしてテクニックを教えてもらってきた。

クライミング教本も穴があくほど読んできた。

色々なジムでたくさんの課題を撃ってきた。

フィジカル強化トレやビーストメーカーで指トレも積んできた。

外岩にも行ってみた。

 

それでもなかなか上手くならないし強くもならない。

 

いったいどうすればいいんだろう。

 

その問に対する答えはあります。

 

限界に挑める環境・・・これが決定的に重要です。

 

クライミングは自分次第。

チャレンジすればどこかに活路は見出せる。

成長するには、快適な環境や課題から抜け出し難しいもの、厳しいものに挑まなくてはならない。

 

しかし難しい課題、厳しい課題に挑めとはいっても実行に移すのは至難の業。

 

誰もがメンタルが崩壊せず限界に挑み続けるのは難しい。

 

SORAYONは創業以来ずっとそのことを考えてきました。

 

どうすれば、お客様が限界に挑み続けることができるのか・・・。

 

今、SORAYONには、限界に挑む機会や動機として期間チャレンジがあります。

 

春・夏・秋・冬の4回、5クラス50課題で開催しています。

この期間チャレンジで自己グレードよりも高い課題を仲間とセッションし、共有することで「できない」「つまらない」を極小化することが可能です。クラスごとの仲間と課題をシェアし苦楽を共にする。期間チャレンジは限界への挑戦を護送船団方式でバックアップしています。

 

課題攻略の進捗は店内に掲示されたチャレンジシートで確認することができます。

 

「あのひとができたなら自分にもできるはず!」

 

この事実が挑戦を継続する心を再点火してくれます。

 

そして難易度の高い課題を仲間と撃ち続ける過程で思考し、様々なことがわかってきます。楽しい・面白いと感じる快適な範囲の課題ではたどり着けない思考です。必死で考え試行錯誤した果ての結論・・・。


こんなことをやったらこんなことがわかった(事実)。
きっとこういうことだろう(仮説)。
更に検証したらこういうことだった(理屈)。
だから、こういうムーブを引き出せるフィジカルとテクニックが必要

綿密に組み立てられた課題と環境があれば、事実を把握し仮説を立て、理屈化して前進することが可能になります。この繰り返しが習慣化できれば黙っていても驚くほど成長スピードが速くなる。股関節の柔軟性や体重、身長が異なれば同じ課題でも事実は異なる。一般的なティップスで課題解決は難しい。仮説も理屈もひとそれぞれ。想定ムーブがドロップニーでも関節の稼動域が狭ければそのムーブは厳しく、自己解決する他ない。事実も仮説も理屈も異なる。解決への道のりは千差万別。

 

自分の限界(難しい課題)へ取り組むことで、仲間との違い、そして自分の肉体構造や得手不得手が分解されていきます。SORAYONの期間チャレンジは、限界に挑むための環境です。

 

独りでは超えられない壁も仲間となら超えられる。

ぜひご参加いただき、限界を超えた挑戦を継続して欲しい。

 

長期間固定された壁と課題。

 

そして期間チャレンジ。

 

この2つで5年間SORAYONは皆とともに前進してきました。

 

そして6年目は、期間チャレンジに加えて、新しい取り組みを始めます。

皆様が心が折れずに限界に挑める環境と施策・・・。

 

クライミングは本当に楽しい!

 

一歩でも前進できればもっと楽しい!

 

ひとは、日常生活で成長を実感できれば潤いを感じ、人生が豊かになります。

 

6年目のSORAYONの取り組み、ご期待ください。

 

皆様のクライミングが安全で楽しいものになりますように・・・

 

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