こんにちは~!ライブストック部門獣医師の土田です!
前回に引き続き、コクシジウムの話をしていきたいと思います
ちなみに下の写真の真ん中の楕円形のものが
コクシジウムの卵(オーシスト)です!
コクシジウムの卵(オーシスト)は顕微鏡で見ることができます
大きさは種類にもよりますが20~30μmくらいです
(1μm=0.001mmなのでとっても小さいですね)
この卵(オーシスト)が牛の口から感染して悪さをするのです!
コクシジウム症は生後2か月くらいから1歳未満くらいの
子牛さんがなることが多いです
そして、コクシジウムは免疫を獲得すればその後発症しにくくなります!
なので、発症する前に予防!
そして新しく感染しないために環境をきれいにする!
この2つが大切です!
予防にはトリトラズル製剤という飲ませるお薬があります
ここ15年ほどで使われるようになったお薬ですが、
1回飲ませると数週間効果が続くので予防におすすめです✨
環境をきれいにする!と口で言うのは簡単ですが、これがまた難しい…
コクシジウムの卵(オーシスト)は消毒薬がほとんど効きません
一番効果があるのは熱湯消毒ですが、牛さんのお部屋を熱湯消毒するのは大変です
なので、やはりこまめに掃除するというのが1番の近道かなと思います!
この卵(オーシスト)が感染できる状態になるまで、
外の世界に出てから3日ほどかかると言われています
(これが冬だと寒くてもう少し時間がかかるのですが、今の時期は早いのです)
つまり3日以内に掃除してしまえば、コクシジウムは感染しなくなるのです!!
コクシジウムに感染しやすいまだ小さい子牛や、
移動などのストレスで感染しやすくなっている牛さんのお部屋は
こまめな掃除を心がけてみてください
もちろん、発症してしまった牛さんは早期治療が1番なので
私たち獣医師にご相談ください
それではまた~!