CAST

○相原幸樹(あいはらこうき) 16歳 (♂)
元気が取り柄の男の子。

成績は普通。
運動神経はズバ抜けて良い為運動部に毎日勧誘されている。
この話の主人公。

○和泉美鈴(いずみみすず) 16歳 (♀)
ショートヘアのクールな女の子。
成績は普通、運動は少し苦手。
1人を好み、素っ気ないが心を許した相手には素直。
本を読むのが好き。

○雨音紫苑(あまねしおん) 15歳 (♂)
成績良し、運動良しの秀才。
名前から女の子に間違われるのが悩み。
幸樹とは小学校からの幼なじみ。
雪美に片思い中。

○宇都宮雪美(うつのみやゆきみ) 15歳 (♀)
茶道の名家である宇都宮家のお嬢様。
清楚で可憐な黒髪の美少女。
才色兼備で全校生徒の憧れの的。
背が小さいのがコンプレックスのようだ。

○先生 不問 (兼用でどなたかが演じてください)


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(授業が終わり、昼休み)

幸樹「なあ、紫苑。相談があるんだけど」

紫苑「ああ、かまわないよ。何かな?」

幸樹「あのさ・・・・部活作らね?」

紫苑「・・・・・・・・・え?今なんて?」

幸樹「だから、部活を作らないかって」

紫苑「相談だから何かと思えば・・・ずいぶんまた急だな」

幸樹「俺さ、いろんな部に誘われてるけど。いまいちピンとくる部活がなくてさ。それならいっそ作ってしまおうかと思って」

紫苑「いい考えだけど、何部をつくるんだ?」

幸樹「青春部!」

紫苑「なんだそれ。聞いたことないぞ」

幸樹「青春部!みんなで青春する部!」

紫苑「それ帰宅部みたいなもんだろう?自由すぎる」

幸樹「いや違う。確かに自由な部だと思われるけどさ・・・こう3年間でいろんな活動をして思い出を残したいんだよ。青春したい」

紫苑「俺は別にいいと思うが先生が許してくれるかどうかだな。却下されるに決まってる。それに部員どうするんだよ。最低でも3人以上は必要だぞ」

幸樹「そうだな・・・・とりあえず紫苑は確定だとして・・・・」

紫苑「おい。いつ俺が入るって言った?」

幸樹「いいじゃん。お前どうせ家に帰って勉強しかしてないんだろ。たまにはいいだろ青春したって」

紫苑「・・・・・・・分かったよ。で、俺が入るにせよまだ2人だぞあと一人どうするんだよ」

幸樹「そうだな・・・・知り合い当たるか」

(間)

幸樹「ダメだ。俺の友達みんな部活入ってた!!!」

紫苑「・・・・・・・・私的になるが誘いたい人はいる」

幸樹「お?誰だよ」

紫苑「隣のクラスの・・・・・・さん」

幸樹「え?聞こえない。もっと大きな声で」

紫苑「・・・隣のクラスの宇都宮さん」

幸樹「ああ、あのお嬢様ね?美人で頭も良くって」

紫苑「確か部活は入って無かった気がする。お前と一緒で勧誘ばかり受けてるし」

幸樹「そうとなれば勧誘へGOだ!」

紫苑「え?ちょ・・・・」

(隣のクラスのドアを勢い良く開ける幸樹)

幸樹「宇都宮さんいますか!!!」

紫苑「よせよ幸樹。迷惑になるだろ!!」(慌てた様子)

幸樹「いいだろ!思い立ったが吉日だ!」

(教室がざわつく、雪美が立ち上がり二人の前へ来る)

雪美「宇都宮は私ですが・・・何か私に用ですか?」

幸樹「あの!青春部に入りませんか!!!!」

雪美「せいしゅん・・・ぶ?」

紫苑「おい馬鹿!直球過ぎて宇都宮さん困ってるじゃないか!!!」

雪美「・・・・・・・・・」

紫苑「ほら・・・黙り込んでしまった」

幸樹「すまん・・・・」

雪美「・・・・・・・素敵な部活!ぜひ入らせてください!!!」

幸樹・紫苑「ええええええええ!?」

雪美「私・・・そういう素敵な部を探していました。青春部ですか・・・いい名前ですね!」

幸樹「ありがとう!俺、相原幸樹!」

紫苑「(部活はどれも断ってる宇都宮さんが・・・・!?)お、俺・・・雨音紫苑っていいます。よ、よろしくおねがいします・・・・!!」(恥ずかしがる様子)

雪美「私は・・・・宇都宮雪美といいます!よろしくお願いしますね」

(間)


幸樹「もう一人欲しいな・・・・・・・・・・・誰かいねーかな」

紫苑「もう俺には誘いたい奴もいないぞ」

雪美「・・・・あの!私誘いたい子がいるんですけど・・・いいですか?」

幸樹「お?いいぜ」

雪美「ありがとうございます!・・・私の友人なのですが少し絡みづらい所があって・・・」

幸樹「絡みづらい?」

紫苑「不良とかそういった類ですか??」

雪美「いやいや!そんな感じじゃないんです・・・あの本を読むのが好きな子で・・・」

幸樹「読書好きか・・・別に絡みづらいことはあるか?」

雪美「あっ、いや・・・・彼女一人が好きで・・・・私と話してるときも本読んでいるし・・・素っ気ない態度が多くて・・・」

紫苑「絡みづらいですね、それは・・・」

雪美「ですよね・・・・けど、私は青春部をきっかけに彼女が変わればって・・・・!!」

紫苑「なんていい子なんだ・・・・・・・ぐすん」

幸樹「そうだな!その子を誘おう!」

雪美「私・・・誘ってみます!」

幸樹「おう!頼んだぜ」

(放課後)

(場所は変わって空中庭園のベンチ)

美鈴「・・・・・・・・・・」(本をペラペラとめくる)

雪美「すずちゃん。こんにちは」

美鈴「・・・・・・・・・・」

雪美「え、えっと・・・すずちゃん?」

美鈴「あ・・・・ゆきちゃん。いたんだ」

雪美「すずちゃん・・・相変わらずだね・・・」

美鈴「そう?で・・・何か用なの?」

雪美「あ・・・えっと。すずちゃん部活に興味ある?」

美鈴「ない。本を読んでればそれでいい」

雪美「だ・・・・だよねえ・・・」

美鈴「ゆきちゃんが勧誘って珍しいね。もう部活入ったの?」

雪美「・・・うん!今日入ったんだけどね?「青春部」っていうの!!」

美鈴「青春部?ずいぶんと珍しい名前だね。そんな部うちにあったかな」

雪美「新しく作るそうよ!今はまだ3人でね?部の内容まで詳しくは聞いてないけど・・・一緒に入らない?」

美鈴「・・・・・・・・・・・」(本をぱたんと閉じる)

雪美「・・・・・・・・・・・」(ごくりと息を呑む)

美鈴「いいよ。ゆきちゃんから何かを頼まれることなかったし」

雪美「ほんと?やったあ・・・!!!嬉しいな。ありがとうすずちゃん」

美鈴「あ、言っとくけど馴れ合うつもりは毛ほどもないから。本読める静かな環境があればいいし」

雪美「本は読めるけれど・・・・・すずちゃんはもう少し人と関わったほうがいいと思うな」

美鈴「・・・・・・・・善処する・・・たぶん」

(間)

雪美「というわけで、すずちゃんです!」

美鈴「・・・・・和泉美鈴です。よろしく」

幸樹「美鈴ちゃんね?俺は、相原幸樹。よろしく!!」

紫苑「雨音紫苑です。よろしくおねがいします」

幸樹「よし!これで部員も4人だ!青春部の申請しないと!」

紫苑「先に言っておくが、お前の今の成績じゃあ即却下されるぞ」

幸樹「せいしゅんぶううううううううううううううううううう!!!」(走り出す)

紫苑「聞いてないし・・・・・俺は知らないからな・・・・・・・」

(間)

先生「青春部?なんだそれは」

幸樹「3年間の中でたくさん青春活動をし、思い出を作る部です!」

先生「ほう・・・・・・・・・・いい部だと思うけどな・・・」

幸樹「ですよねですよね!!!」

先生「だが・・・・相原。お前のその成績だと認めれないぞ」

幸樹「ええええ・・・・そんなぁ」

先生「まあ・・・・・その意気は認めたい。お前もそんな成績悪いことはないからな。ただし、赤点を取ったり、学業が疎かになったらすぐ廃部だからな」

幸樹「・・・!!はい!!!」

(幸樹が職員室から出てくる)

紫苑「どうだった?」

幸樹「青春部認めてもらった!!!」

紫苑「まじかよ!」

幸樹「おう!成績落ちたら即廃部だけどな」

紫苑「それは当たり前だけどな!」

雪美「良かったです・・・・!!」

美鈴「・・・・・・・・・で?解散?」

幸樹「旧生徒会室が空いてるそうだから今から掃除しに行く!」

美鈴「だるい。本を読みたい」

紫苑「和泉さん・・・・そこだけは参加しようよ」

美鈴「掃除するくらいなら、本読んでるほうが何十倍もいい」

幸樹「仕方ないな・・・・掃除してくれたら部室に本棚を置く」

美鈴「・・・・・・・・・・・・・・・・・・やる」

幸樹「一丁あがり!」

紫苑「(こいつ・・・手馴れてきたな)」

雪美「頑張ろうね!すずちゃん」

美鈴「本棚・・・・何の本を入れようかな・・・・ふふふふ」

雪美「あはは・・・・・・・・・」

(間)

紫苑「ちょっと何読んでるんだ幸樹!きちんと掃除しろ」

幸樹「だって椅子動かしたらエ○本出てきてさぁ!」

紫苑「廃部だな」

雪美「・・・・・・・・・ですね」

美鈴「帰るぞ」

幸樹「ごめんなさいごめんなさい!ちゃんと掃除するから~廃部だけはああ」

紫苑「ふん」

雪美「あと少しです!頑張りましょう?」

幸樹「えへへ・・・宇都宮さんがそういうなら・・・」(照れる)

紫苑「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(バコン)」

幸樹「いってえ!!なんだよ紫苑!」

紫苑「なんとなくムカついた」

幸樹「理不尽!!!」

(間)

雪美「すずちゃん?何してるの?」

美鈴「スペース作り」

雪美「え?なにそれ」

美鈴「馴れ合わないように、敷居を作るの」

雪美「・・・・・・・・・・・そこまでして距離を置きたいのね・・・・」

(掃除が終わる)

幸樹「終わったああああ」

紫苑「お前ほとんどしてないけどな!」

幸樹「は?したし・・・!」

紫苑「は?出てきた漫画とか読み漁りながらすることが掃除なのかよ!」

幸樹「まーまー細かいことはいいの!青春部部室かんせーい!」

雪美「やっと活動開始ですね!」

幸樹「ああ!!青春部始動だ!!!!!!」

(間)

(帰り道、美鈴と雪美が話している)

美鈴「ねえ、ゆきちゃん」

雪美「なに?すずちゃん」

美鈴「青春部ってさ、名前からしてすごくいいけど・・・なんだろうただの暇人の集いにしか見えないんだよね。ゆきちゃんはどう思う?」

雪美「うーん、確かにそう思うけれど・・・私は青春したい!って思ってこの学校に来たから問題ないと思うんだ!これから楽しいかもしれないし!」

美鈴「そうだといいけどねぇ・・・」

(ところ変わって幸樹と紫苑の会話)

幸樹「あーーーーーーー疲れた」

紫苑「疲れたのは俺だよ」

幸樹「はは、ごめんごめん。でもさお前が賛同してくれて良かったよ。俺一人だけだったら絶対できなかった」

紫苑「俺は半ば強引だけどな。てか勝手にだからな?まぁ・・・俺とお前の仲だしいいけどさ」

幸樹「ありがとうしおんんん!やっぱお前は俺の親友だ!!」

紫苑「やっぱってなんだよ。元々幼なじみだろ」

幸樹「えへへ、そうだな」

(次の日の放課後)

幸樹「みんな聞いてくれ!正式に許可が下りた!」

紫苑「わーーおめでとう(棒)」

幸樹「これで青春部始動だ!!って一人いなくね?」

雪美「・・・・・すずちゃん来てませんね・・・」

紫苑「あらら・・・」

幸樹「せっかく初日全員で迎えたかったのになんでだあああああああああ!」

(その頃・・・・屋上庭園)

美鈴「・・・・・・・・・・」(ペラペラと本をめくる)

―つづく―