今日はおばあちゃんと僕(後編)✨




最後におばあちゃんを見たのは、
僕の母とおばあちゃんと
三人で久しぶりにお昼ご飯に行った時だ。





おばあちゃんに会ったのはだいぶ久々で、
僕が知ってるおばあちゃんは
めちゃ元気で活発で体も太ってた!




小学校の頃、僕の誕生日会を
僕の家で開いた時に、
みんなからもらったプレゼントを開けてて
リビングが紙袋だらけになった。




それを見たおばあちゃんは
めでたい会とか関係なく、
そこにいるみんなを叱りつけた!




その時のみんなの顔は
今でも覚えてる。




鬼を見たような、
そんな表情をそれぞれに浮かべてた(笑)




超が付くほどの綺麗好きで、
パワフルなおばあちゃんだった。





なのに久々に会ったおばあちゃんは
細く痩せて元気もなく、
昔の面影が無くなってた。





久しぶりに見るおばあちゃんの
変わりように僕はすごく悲しくなった。





人は時間には勝てない。
年齢には勝てないのかって思った。





不思議な体験をした事がある。




僕が声帯ポリープになって
一度手術の為に入院したときだ。




その夜の夢におばあちゃんが出てきた。
40歳くらいかな?若い姿だったけど、
僕は夢の中でおばあちゃんだと認識してた。




その日に母におばあちゃんが
若い姿で夢に出てきたと連絡した。



そしたらそんな事もあるんやね!
とだけ返事が来た。





そして僕が退院して落ち着いた頃に
母からおばあちゃんが亡くなってた
事を知らされた。




手術を受ける前におばあちゃんは
亡くなっていた。




僕が大変な時だったから
すぐに言わなかったらしい。




おばあちゃんは若い姿で
僕に別れの挨拶に来てくれたのだ。




人が亡くなる時に親しい人に
会いに来るという話は聞いた事があるけど
それは本当だった。




僕がおばあちゃんからもらった
大切にしてる言葉がある。
母がおばあちゃんに僕の歌を聴かせてた
みたいでこう言ってくれた。




「おばあちゃんは最近の流行りとか分からんけど、かつやの歌は必ずたくさんの人に届くと思うよ。必ず売れるわ。」




そう言ってくれた。
あの時のおばあちゃんの言葉を胸に
今でも歌を歌う事が出来てる。





おばあちゃんが言ってくれた事を
現実にする為に。





僕の夢はドクタークレヨンで
日本武道館の舞台に立つこと。




これまでおばあちゃんがまだ生きていれば。
僕が早く売れてれば。




そう悔やんだ事は何度もある。




でも人は人の心の中で生き続ける。




今でも美空ひばりさんを聴いた時や、
辛くなった時、
おばあちゃんくらいの歳の
ご老人の方を見かけた時、
すぐにおばあちゃんを思い出す。



いつでも近くにいるんだと。




そして僕が日本武道館の夢を叶えた時に
おばあちゃんは天国から観に来てくれるん
じゃないかって思ってる。




いつまでも僕の
大好きなおばあちゃんだ。






おばあちゃんと僕。(完)